滝川水系のイワナ

 滝川は、密放流・乱放流によってボロボロにされた渓です。

 滝川の他産地系イワナは、3系統です。

 まず、ブドウ沢源頭に放流された系統。この系統の出所についてはいろいろな情報が入ってきています。
 この系統は、ブドウ沢から下流部へと生息範囲を広げ、秩父在来イワナを駆逐しています。

 次に、ブドウ沢出合下の連瀑帯前後に放流された系統。
 これと同じと思われる系統のイワナが、金山沢・曲沢にも放流され、生息範囲を拡大しつつあります。

 そして豆焼橋より下流に生息する系統。
 これし密放流ではなく、ワサビ沢での釣り大会の残りイワナが捨てられて定着したものです。

 これら他産地系イワナによって、滝川本流のネイティブはもはやほとんどいないといっていいでしょう。

 支流では、水晶谷・古礼沢は健在。
 槙ノ沢にも悪いウワサはあるものの、釣査した限りでは異常なし。
 金山沢・曲沢は前述したとおり。
 ホチ滝より下流の豆焼沢も絶望的です。

滝川イワナ鑑賞の手引き

 本流で釣れた個体で約26センチメートル強。  2001年に釣ったものですが、滝川でこのような在来イワナの特徴を持つイワナを目にするのは、現在ではほとんど困難だと思います。
 在来イワナの特徴については、入川水系のイワナを参照のこと。

 22センチメートルの個体ですが、上の個体と同じ場所で2000年に釣れたもの。
 おそらく連瀑帯下の密放流魚の初代であろうと思われます。
 特徴については、言わずもがなでしょう。