ミヤマウグイスカグラ酒
これは実 1997,5,22
これは花 1997,4,10

 ウグイスカグラは、早春の雑木林に咲く花。
 か細い低木で、せいぜい人の背丈ほどにしかならない。
 濃ピンクの小さな花を下向きにつけるのだが、雑木林の至るところに生えているのに、あまり省みられることがない。

 秩父市内にある、わが家の裏山に自生するのは、お仲間のミヤマウグイスカグラ。

 どちらも、初夏にグミに似た小さな実をつけるのだが、ミヤマの方は実に細毛が密生するので、見分けはかんたん。

 生で食べてもいいが、食べるほど採取するのはなかなかめんどうだ。

 今年5月下旬に1時間ほど歩いて、ひとにぎりほどのミヤマウグイスカグラを摘んだ。
 こいつを酒に漬け込んでから、北上の五葉山に出かけたら、そっちではまだウグイスカグラの花が咲いていて、日本も広いと思ったものだ。

 それが飲めるようになったので、なめてみた。

 色はこはく色。酸味と苦味の効いた、いい果実酒になっている。

 最近、ウィスキーなどに一言ありげな人に、なにかの果実酒を一杯進呈した。
 その人の言うには、こんなものは飲めたものではないらしい。
 それで、とみに自信をなくした。

 でも、うまいと思うけどなあ。
 また、来年も作ってみよう。