里山でときどき、ヤマナシの木を見かけます。
福島県中通りの妙見山の麓で、たまげるほど巨大なヤマナシを見たことがありますが、多くはさほどの大木ではありません。
雑木林のなかのヤマナシは、よく見れば特徴的な棘(とげ)があるのでわかるのですが、ふだん、それほど注意深く歩いているわけではないので、晩秋に落果しているのを見つけてはじめて、「ヤマナシだ~」とわかります。
ヤマナシにも、豊作の年とはずれの年があり、いつもざくざく実っているわけではありませんので、いちど見つけたからといって、翌年行ってみてもぜんぜんダメということがあります。
たくさん拾ったヤマナシは、ジャムにすると、とてもおいしくいただけます。
作り方
拾ってきたヤマナシ
 | こそげた果肉に砂糖をまぶす
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ヤマナシは、酸っぱくてジャリジャリしていますが、熟した果肉は、酸味は強いものの、ワイルドな甘みもあって、おいしいものです。難点は、小さくて、堅すぎることです。
熟した落果したヤマナシの皮をむきます。実がとても小さいので、皮をむく気になるのに、かなり気合いが必要と思います。
皮をむいたら、果肉をこそげます。ヤマナシの果肉はとても薄くて、ジャリジャリして酸っぱい芯がほとんどなので、がっかりするでしょうが、がんばるしかありません。芯は食感が悪い上、種が入っているので、果肉だけこそげる作業は、どうしても必要なのです。
ここまでに2時間くらいかかるかもしれませんが、これが終わればあとはらくです。適度の水と砂糖を加え、弱火で気長に煮ます。
煮ている間に、白褐色だった実がピンク色に染まってきます。
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