西武秩父の始発に乗ったのでは塩山駅7時半のバスに間に合わないので、自動車で塩山まで行って、市営駐車場に車をとめた。
栄和交通の柳平行きバス停の場所が駅のロータリーに変わっていて、乗りやすくなっていた。
予約してあったバスには団体さんが乗ってきたので、えらく賑やかだった。
大弛峠には相変わらず、たいへんな数の自動車がとまっていた。
快晴と言っていい天候だったので、早く森林限界に行きたくなった。
シラビソの樹林帯を登り始めると、きのこの数は多いが、思わしいきのこはあまり出ておらず、名前のわからないキシメジ科やフウセンタケ科のきのこが多かった。
ショウゲンジが出てるかもしれないと期待していたのだが、森は乾いており、ショウゲンジは一つも出ていなかった。
森の風情はまずまずよいのだが、コントラストが強くなりすぎる好天時に森の写真を撮るのは難しい。
大弛峠から往復する人が多いらしく、中には早くも下山してくる人もいた。
朝日岳手前のゴロ石帯が最初の展望地となる。
快晴ではあるが、高山には部分的に雲がかかっており、富士山・南アルプスも、一部が雲に隠れていた。
一方、金峰・国師・甲武信など、近くの山は青空によく映えていた。
朝日岳から下り、傾斜の少ない樹林帯を淡々と行く。
きのこは相変わらず、わからないものが多かった。
樹林帯をゆるく登って行くと、金峰山山頂のゴロ石帯に出る。
金峰山の東面は風下になるので、かなり上部まで樹林帯なのである。
山頂までは、すぐだった。
五丈岩前の広場は、今まで見たことがないほど、ハイカーが多かった。
適当な場所で腰を下ろして大休止。
まわりはすこぶる賑やかだった。
大日岩方向に下山にかかると、ハイカーの数はやや少なくなる。
ここは石がゴロゴロしているので、登って来る時に比べてやや歩きにくい。
瑞牆山を正面に見ながら下って行くと、花はないが、ナナカマドの実が鮮やかに色づいていた。
砂払ノ頭から再び、樹林帯に入る。
シラビソもあるが、こちらはダケカンバ混じりのコメツガ林だ。
北面になるので写真の撮れるところもあるが、きのこはやはり、今ひとつだった。
大日小屋を過ぎ、富士見平手前のカラマツ林にさしかかった途端に、ハナイグチがいくつも目に入った。
ハイカーや小屋の人がとったあとかとも思うが、見落としもあるので、その先は、ハナイグチを見つけながら下った。
カラマツ林では他に、カラマツベニハナイグチやアミハナイグチもたくさん出ていた。
瑞牆山荘の手前では、スギタケモドキの大群生を見ることができた。
これはなかなか見応えがあった。
パーティ登山で訪れたことが多かったため、写真に撮れなかった富士見平周辺のミズナラ林も、じっくり見て歩くことができた。
韮崎行きの山梨峡北交通のバスは、あちこちの観光施設を回りながら行くので多少ゆっくりだが、乗客は多かった。
栄和交通といい、山梨峡北交通といい、懸命の営業努力が切々と感じられる。
韮崎から塩山への電車が意外に時間がかかったので、秩父に戻ったのは19時ごろになってしまった。
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