リゾートはいらない

破壊される日々

1992年のある日
 今はもう、記憶のかなたに消えようとしているバブル経済の時代に、リゾート法という稀代の悪法が制定された。

 当時、反対する人もほとんどいなかったと思う。

 裏山の雑木林が、リゾート法の地域指定を受けたときには、ぶったまげた。

 雑木林は、またたく間に伐り倒され、広大なコンクリート地面と化した。

 野鳥や虫やきのこの楽園だった場所に、テニスコートができ、プールができ、ゴルフ場ができた。

 リゾート法によるさまざまな優遇措置(合法的な違法行為)で、開発業者たちはいい思いをしたのだろう。

 きのこを求めて静かにさまよった林は今、生きものの影が薄くなり、代わってユーミンの歌が、終日、なりひびく。

 ユーミンには悪いが、音楽も、場所を選ばなくちゃね。

 こんな歌を聴かされては、毒きのこだって、気を悪くするだろう。