きれいな林ときたない林

 ある人と、公園ふうに整備された里山を歩いていたときのことです。

 例によって僕は、きょろきょろと物色していたのですが、きのこはあまり見あたりませんでした。

 すると、いっしょに歩いていた人が、「こんなふうに、きれいになっちゃうと、きのこは出ないんでしょ」というのです。

 僕は、少し気色ばんで、反論しました。

 「なにがきれいであり、なにがきれいでないか、あなたときのこでは、価値観が違うのです」
 「自然の土壌があり、自然の植生があり、自然の落ち葉が堆積している林をきれいと考えるか、刈り払われ、芝生など植えられた林をきれいと考えるかです」
 「僕は、きのこが正しいと思う」
 「人間は、もっときのこに学ぶべきだ」などなど。

 こういう誤解って、ありますよね。
 きのこは、じめじめした、暗くて汚いところに生えてるんだというような誤解が。

 きのこ狩りをやる人ならご存じの通り、きのこは、風通しがよくて水はけのよい、小ぎれいなところを好みます。

 そしてなによりも、ちょうどいい具合に生態系のバランスがとれている場所。

 僕たちは、もっときのこに学ぶべきだと思うのです。