きのこ栽培日記(5)−仮伏せ

 原木に打ち込んだあとの原木は、すぐにきのこを発生させるほだ場に移動する(本伏せ)のではなく、しばらくのあいだ、庭で管理する。
 これは、種コマに感染している菌糸を、原木に確実に活着させるためである。

 活着のためには、一定の水分と温度が必要である。
 ほだ場は、持続的に散水できる条件がない場合が多い。
 原木をいきなりほだ場に持っていくと、天候によっては、木が乾燥してしまい、菌が定着できなくなるかもしれない。

 そこで、打ち込んだ菌が活着できるまで、ある程度清潔で暖かく、管理しやすい場所で、継続的に水分を補給してやった方がよい。
 それが仮伏せである。
 私の経験では、よいほだ木ができるかどうかは、仮伏せの成否にかかっている。

 私の場合は、庭の一角に、原木が直接地面に接しないように、一番下には、何かの丸太を敷いておき、種コマを打ち込んだ原木を重ねて積みあげ、上に寒冷紗をかけておく。

 上に掛けるのは、寒冷紗でなく、わらやコモでもかまわない。
 要は、直射日光(紫外線)が当たらなければよいのである。
 管理といっても、特別なことをするわけではなく、一日に一回か二回、散水するだけである。

 原木には霧状の水がかかるのが理想だが、一般に散水はホースでやるしかない。
 上の方の木だけに水がかかって、下の方の木に水が行かないということのないように、下の方にも散水するよう注意する。

 今年のきのこの仮伏せが終わったのは、2月25日。
 解禁に間に合うようにと思って作業してきたので、まあ、予定通りだ。
 本伏せは、5月の連休前の予定。
 そのころには、元気なヤマメが瀬で跳ねていることだろう。
 それまで、だいじにきのこを育てたい。