ホルマリン漬けシイタケの恐怖

 栽培きのこの恐怖を書いたのは、もうずいぶん以前のことです。

 その当時は、きのこが海外から輸入されるなど、想像できませんでした。
 ところが、現在(2005年1月)現在、スーパーで売っているシイタケのほとんどは中国産であるといっても過言ではないと思われます。

 このようなグローバリズムの問題点については、あの本この本などを一読されれば、くわしく書いてあります。

 ところで、この本には、50日間水に漬けておいても腐らないシイタケの話が出ています。

 検査の結果、ほとんどが菌床栽培である中国産シイタケから、高濃度のホルムアルデヒドが検出されたとのことです。
 ホルムアルデヒドは、生シイタケ・乾燥シイタケに天然成分として含まれてもいる物質である上、日本では毒・劇物扱いのためシイタケへの添加など誰も考えつかなかったため、これを突き止めるのは簡単でなかったようです。

 問題なのは、農水省に調査を求めると、「事実を明らかにすると国産品に悪影響が出る」あるいは「現在のところ調査中(と称して実質棚上げ)」というような返答しか返ってこないということ。

 中国産シイタケのホルムアルデヒド含有量は年を追って漸減しているようですが、正確な実態ははっきり言って不明。
 はたしてまともな検査がおこなわれているかどうかも不明。
 このように不確かな状況下で輸入されているシイタケが店頭に並べられているというのが、現状です。

 日本自動車工業会あたりは、2001年にシイタケの暫定セーフガードが発動されたために576億円の損害をこうむったと主張していますが、それとこれとは別問題であろうと思います。

 このような実情がもっと明らかになれば、国産シイタケがもっと元気になれる(国産品あるいは原木作りという点が付加価値になる)のではないかと思うのですが。