ヒイロウラベニイロガワリについて

 赤いカサを持つウラベニイロガワリには、ヒイロウラベニイロガワリバライロウラベニイロガワリの2種類があるようです。

 長沢栄史監修『日本の毒きのこ』(学研)には、バライロウラベニイロガワリの写真がのっていますが、ヒイロウラベニイロガワリの方は、『原色日本新菌類図鑑』(保育社)に記述があるだけです。

 『日本の毒きのこ』に4点のっているバライロの写真をよく見ると、柄に明瞭な網目のあるものから、赤い細粒点を密布するものまで、さまざまです。

 柄の特徴だけでこの2種類を区別するのは、不可能。
 もっとも肉眼的特徴だけできのこを同定しようとすること自体が、愚かだと言われればその通りといわざるを得ないのですが。(顕微鏡がまだ買えないんです)

 見分けの決め手は、ヒイロは広葉樹林に出るがバライロは針葉樹林に出る点と、ヒイロのカサに湿時粘性があるがバライロは粘性なく小鱗片がある点くらいです。

 ヒイロは食毒不明ですが、バライロはかなり危険な毒きのこです。

 この程度の知識をもってフィールドで完璧に見分けるのは、まず不可能でしょう。