秋田・白岩岳のヒバ・ブナ林

 小影山から下山したあと、今度は対岸の巨ブナを見に行った。
 こちらは白岩岳の山腹につけられた大相沢林道を行き、途中の支尾根を下降するのだという。
 ネット上でほぼ、位置が特定できていたので、林道さえ通行できれば、見つけるのはむずかしくないと思っていた。

 大相沢林道は急傾斜のラフロードで、落石が転がっており、轍部分以外は雑草が茂っていてかなり大変だったが、巨ブナ入口まで、どうにか走ることができた。

 道があるようには見えない小尾根を登っていくと、尾根上にはちゃんとした踏みあとがついていた。
 665メートル標高点までしばらくは登り。

 尾根の上はヒバ(アスナロ)の密生帯。
 大木は見あたらず、逆に幼樹が多い。
 ところどころにミズナラの大木があるので、季節柄、根元を見ながら行った。

 ここもきのこは少なく、ウラベニホテイシメジ・チチタケ・サクラタケ・ツルタケ・キツネノチャブクロ・アカヤマドリなどを見ただけだった。

 ゆっくり下っていくと、ヒバの中にブナもあらわれる。
 想定していた地点どおりの場所に広場があり、ヒバに囲まれる形で巨ブナがいた。

 このブナは、根ぎわより上の方が太っていて、力強いコブがいくつもついている。
 日本最大と称されるだけあって、胸高あたりの周囲は相当な大きさだった。
 とはいえ、その上は急激に細まる。

 樹木の大きさランキングは無意味だと思う。
 第一、評価基準がはっきりしない。
 胸高直径は立派だったとしても、それより上の立ち姿が貧弱だという場合だってある。

 しかしランキングではどうあれ、このブナが立派であるのに変わりはない。
 朝からずっと行動してきたので、ブナ前の広場で大休止してから、ゆっくり尾根を登った。

 林道に出ると、ヤマトリカブトやノコンギク・ゴマナなどの花が咲いており、ガマズミが鈴なりだった。

ヒバ林
ウラベニホテイシメジ(大きな写真)
巨ブナ(大きな写真)
アカヤマドリ
ノコンギク
ガマズミ