桜井常五郎(嚮導隊)・高見沢卯助(竹橋事件)・菊池貫平(秩父事件)の三名の生き方に関する批評的読み物。
史書でないので、史実については厳密でない。
秩父事件に関する記述は、やや適当すぎて、読むのがちょっと苦痛だったくらいだった。
桜井常五郎は、長野県北佐久郡春日村(のち北佐久郡望月町)の出身で相楽総三らとともに嚮導隊の幹部として活動した。
嚮導隊の先鋒として碓氷峠に陣を設け、一時は西北上州方面に睨みを効かせたが、偽官軍の汚名を着せられて処刑された。
嚮導隊には佐久からの参加者が多く、春日村からは17名もが参加しているという。
高見沢卯助は、長野県南佐久郡高柳村(のち南佐久郡野沢町)の出身。
竹橋事件に参加したのは、陸軍近衛砲兵大隊・東京鎮台予備砲兵隊で、事前に計画に加わっていた近衛歩兵第2連隊は弾圧側に回った。
高見沢は予備砲兵隊所属で事件当時21歳。事件後直ちに処刑された。
長野県出身の処刑者は彼一人で、秩父出身の田島森助・浅見綾次郎・高橋小三郎も処刑されている。
草の乱は、秩父事件だけではない。
しかも、それらは江戸時代の一揆とは次元を異にする。
草の思想を掘り起こしたい。