サービスをするのだから、この本に登場するのはお店で働く人々である。
これでもかというおもてなしの話かと思ったが、必ずしもそうでなかった。
サービスに関してであれ、超人的な働きを見せられても、すごいとは思うが、それ以上の感想は持てない。
この本に出てくる人々の本当にすごいところは、相手に対する十分なリスペクトを欠かさないところだろう。
だからこれらの人々のサービスは過剰にはならず、相手の選択を尊重する。
中に、お客の注文を否定してこっちを注文せよと強いるウェイターさんが一人出てくるが、こういう人は勘弁してほしいと思う。
要は、相手の望むところをはっきりさせ、相手の望むようなサービスを多すぎず少なすぎず提供できるのが、サービスの達人なんだろう。
そのために必要なのが、自分が提供するサービスについての深い知識・技術なのは言うまでもない。