ソニーの開発チームとグーグル日本法人を率いた辻野氏が自分のキャリアを語っている。
こんなものがあれば・・・というモノを作ることは、「日本」人の生活様式を変えることでもあった。
著者が属したソニーという会社は、モノづくりにおけるチャレンジ精神の塊だった。
著者にとってモノづくりとは、真似せず、後追いせず、独自の発想と技術で不可能を可能にすることだった。
安全運転で利益を出すのも会社の方向性の一つかもしれないが、冒険のまったく存在しない仕事は、著者にとって楽しくないのだ。
モノづくりの世界で仕事するとはどういうことかを考えるヒントが、この本には詰まっている。
ソニーでの仕事の魅力が色あせてきたあと、著者は、求職活動を経てグーグル日本に再就職される。
こちらはモノづくりとは異なる業種だが、真似せず、後追いせず、独自の発想と技術で不可能を可能にして人々の生活様式を変えるという点で、やはりエキサイティングな仕事だったという。
これからも、人々の暮らしを前向きに変えていくという意味での、時代を切り開くエキサイティングな仕事があり得るだろう。
若い人々にはぜひ、そのような仕事に飛び込んでほしい。