社会・経済・政治のグローバル化とは何が起きることなのかを、具体的に、しかしアフォリズム風に語った書。
著者によれば、「日本」は従来から独立国でなく、アメリカの属国だったが、小泉政権以降、経済面での主権を片端からアメリカに差し出しつつある。
著者がそのように主張する根拠は、巻末の参考文献に記されており、データや典拠を知りたければそちらを見ればよい。
著者はまた、グローバル化により、外資が列島民の生活も生命も投資=収奪の対象としていることを指摘すると同時に、真実を見ようとしない愚民化計画を着々と実行していると述べている。
愚民化に抗うには、ものごとを深く考える能力を持つ以外にない。
読み、かつ考える。
そして、自分の世界観でものごとを見る。
だがしかしこれは、1960年代末の「日本」では、若い人々がごく普通に語っていたことなのだ。
(ISBN978-4-907872-26-7 C0036 \1500E 2017,3 白馬社 2020,1,31 読了)