人新世論2

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 年代層序の画期にはしばしば、生物種の大量絶滅が起きる。
 これらの画期が起きる原因は、地球規模の大きな気候変動だったから、それらの気候変動に対応できなかった種が、地球を去ることになった。

 更新世から完新世への移行がおきた原因は、地球規模の温暖化すなわち氷期の終焉だった。
 小型ないし大型生物が絶滅しその後、現生人類が大繁殖したのが完新世=現在の温暖期だった。

 前に書いたように、人新世は学問的・世界的に承認されたカテゴリではないのだが、ここ200年ほどの大気・土壌・淡海水の急激な変化は、完新世への移行期よりはるかにドラスティックだ。
 この変化が、われわれの住む惑星の生態系を、どれほどの規模において、変えてしまうのか。

 本州島にイワナが生息しなくなる程度で終わるのか。
 それとも、人類を含むほとんどの生物が死滅するほどのカタストロフィーが訪れるのか。

 地球は今までに何度も、生物の大量絶滅を経験している。
 ただ少なくとも言えるのは、これまでに起きたカタストロフィーは、生物自身が原因ではなかったということだ。
 しかし、今回は違う。

 人類が絶滅するほどのカタストロフィーが起きるとすれば、人類が地球史を理解するためのツールである人新世概念など無意味だという意見もある。
 人類が存在しなくなれば概念など無意味だというのは、もっともである。

 その意見を受け入れるならば、人新世概念を意味あらしめるのは、将来発生するかもしれない知的生物による研究においてしかない。
 つまり、完新世末期に人類という絶滅した生物が経済的欲望を募らせて暴走し、生命の破局をもたらした、と。

 人類の一員である自分が言うのもなんだが、未来の知的生物は、人類絶滅の原因をるる研究した上で、競うこと・争うことを禁じる規範を持つか、または競うこと・争うことを禁じる遺伝子レベルの習性を持つような生き物になるだろう。
 そうしなければ再び、絶滅の轍を踏むことになるからだ。

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