一昨日の戦没者追悼式における、石破首相の式辞を聞いていて、もっとも新鮮だったのは、「反省」という言葉より、そのすぐ前のフレーズ「進む道を二度と間違えない」だった。このフレーズのすぐあとに、「あの戦争の反省と教訓」という言葉が続いている。
いろいろなことを論じる人がいる。事実でない言辞は論外としても、「アメリカ・イギリスとの資源力の差を考えれば、あの戦争は無謀だった」とか「昭和二十年二月に、近衛元首相に終戦を提案されたとき、昭和天皇がそれを受け入れていれば、東京大空襲・大阪大空襲は起こらず、沖縄戦は行われず、広島・長崎への原爆投下もなく、ソ連の対日参戦もなかった。昭和天皇の判断ミスが、多大な犠牲を生んだ」というような論は、それ自体間違っているわけではない。
しかし、場面場面におけるそれらのミスより致命的だったのは、近代日本の進んだ道、すなわち、東アジア・東南アジアを侵略することによって国内矛盾の解決を図り、国家の繁栄をめざそうとした近代日本の「道」だった。石破さんがそこまで考えてこの言葉を使ったかどうかはわからない。少なくともおれは、彼のこの言葉を心でしっかり受け止めたい。
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