日本は立憲君主国だといわれている。天皇に政治的権能がまったく認められていないので、君主国というのはどうかという意見もあるかと思う。しかし、天皇が世襲に基づく特権身分であることは事実なので、やはり君主国でいいかと思う。
君主を世襲制を認めることについて、トマス・ペイン氏はきわめて否定的である。彼はイギリス王国を目の敵にした人なので、当然と言えば当然なのだが、その理由を聞いてみよう。
ペイン氏は世襲制のことを、「こんな無分別で、不正な、しかも自然に反した契約のために、次の世代には子孫たちが悪党やばか者たちの統治に服するかもしれない」(『コモン・センス』)と罵倒する。そして、「多くの者は恐怖心から、その他の者は迷信から服従しているが、有力な連中になると、人々から巻き上げたものを王と一緒に分け合っているのだ」(同)という。
王が悪党だったり、ばか者だったりすることは当然ありうるわけで、彼はそれを指摘しているに過ぎない。日本の未来の天皇が、悪党やばか者でない保障など、ない。
王の起源は何なのか。つまり、初代の王はどのようにして王になったのか。
「古代の暗いベールをとり除いて王族の起源を探るなら、初代の王は行動力のあるギャングの親分に過ぎなかったことがわかるだろう。かれは野蛮な手口や悪知恵にたけていたため、略奪者の間で首領という名をもらったのだ。そして勢力を伸ばし、略奪範囲を広げることによって、おとなしい無防備な人間を脅しつけ、身の安全を図ろうとする者からしきりに貢ぎ物を巻き上げていたのだ」(同)
君主制を批判した初期の民主主義思想家は、初期の君主について、容赦ない。初代君主はギャングの親分だとペイン氏はいう。
絶対主義の時代(民主主義革命が起きるやや以前の時代)には、イギリスでもフランスでも、王権の起源を神に求める説(王権神授説)が広く行われた。ペインは、「口移しで伝えられた歴史は、作り話でいっぱいであった。そこでマホメットのように二、三代たってから頃合いを測り迷信的な物語をでっち上げて、世襲権を民衆に押しつけることはいとも容易なことだった」
太安万侶がトマス・ペインと対話したら、怒りに震えただろう。「アンタの書いた本は作り話でいっぱい」と言われたのだから。
実際のところは、下記のようなところか。








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