紅葉の大東岳
- 二口から周回 -

【年月日】

2020年10月31日
【同行者】 単独
【タイム】

二口駐車場(8:10)−大東岳(11:40-12:17)−樋ノ沢避難小屋(13:36)
−二口駐車場(16:00)

【地形図】 作並 山寺 ルート地図(マウスホイールまたは左下のズームで拡大・縮小)

 二口ビジターセンター向かいの駐車場にいくらか空きがあったので、そこに自動車をとめた。
 登山口を見逃して、キャンプ場まで行ってしまったが、すぐに気がついて戻った。
 この日登山者にはそれほど会わなかったのだが、登山口の駐車場は満杯だった。

 スギ林の、平凡で平坦な登山道が続いていた。
 小行沢を何度も渡り返す。
 最初の渡渉点手前に大きなカツラがあって、おっと思ったが、その先で、さほどの大木は見なかった。

若ブナ林(大きな写真)
若ブナ林(大きな写真)

 少し傾斜が出てくるまで、スギ林が続いた。
 流れが細くなってくるとブナの二次林。
 このあたりの紅葉は、ほぼ見ごろだった。

 細い水流の滴る最終水場から尾根上まで、すぐだった。
 尾根上は伐られた様子のないブナ林。
 紅葉は終わっていた。
 きのこ道のついた倒木があったので調べてみたら、取り残されたムキタケが見つかった。

尾根のブナ(大きな写真)
いろいろラーメン(大きな写真)

 すぐに鹿打林道の分岐。
 踏みあとは薄く、この道は廃道かもしれない。

 その先、急なところが二ヶ所あるが、すぐに穏やかになる。
 こぶし平まで登って初めて、大東岳の全容が見える。
 近いが登りはきつそうだ。
 東清水は見に行かなかった。

泉ヶ岳(大きな写真)
船形山(大きな写真)

 いきなり始まる標高差100メートルの急登は頑張りどころだった。
 急登の終わりもいきなりで、ササの頂上台地に出るのだが、そこから意外に長かった。
 前日に降った雪が、いくらか残っていた。

 下山してきた人の話では、山頂は雲がかかっていて何も見えないということだったが、冷たい強風が吹いており、遠望は得られなかったが、船形山塊はよく見えた。
 風を遮るものはないのだが、いくらかましなところに腰を下ろして大休止にした。
 摘んできたムキタケはここで消費。

南面白山?(大きな写真)
小東岳?(大きな写真)

 帰りは裏コースにした。
 やはり平坦なササ原をしばらく行く。
 山形県側がよく見える。
 二口山塊や面白山、蔵王連峰がよく見えた。

仙台神室(大きな写真)
蔵王遠望(大きな写真)

 来たときと同様、いきなり急降下が始まる。
 途中でナメコ少々。
 でもかなり開いてしまっていた。

 小沢に下るあたりから紅葉がよくなってくる。
 ムキタケの出た倒木もあった。
 ムキタケは、紅葉とだいたい軌を一にして出るようだ。

ムキタケ(大きな写真)
ブナ林(大きな写真)

 どんどん下ると樋ノ沢の小屋が見えた。
 しっかりした小屋できれいに使われており、いつか泊まってみたい小屋だった。

 樋ノ沢から登山口まではまだずいぶん遠い。
 とはいえ、ここからの下山道の紅葉は、ドンピシャのタイミングで最高に美しかった。

ブナ林(大きな写真)
ブナ林(大きな写真)

 ブナ林の紅葉をよく見ると、ブナやミズナラは黄葉するので地の色は黄色だが、そこに多くカエデ類が混成しているから、赤が混じる。
 黄色の地に赤が混じって、錦繍模様ができる。

ブナ林(大きな写真)
裏磐司(大きな写真)

 沢コースとはいえ、怪しい踏みあとではなく、れっきとした登山道である。
 柳小屋に至る入川の登山道と感じがやや似ているが、ブナ林のため全体に明るい。
 谷までも、比較的近いところを歩くので、流れの見えるところもある。
 大ナメ沢上部は平ナメが多く、ひたひたと歩いてみたくなるような沢だった。

雨滝(大きな写真)
栃巨木(大きな写真)

 北石橋分岐を過ぎケヤキ沢手前は、大きく巻くので、ちょっとつらい。

 大ナメ沢に流入する支流に滝が多いので、三脚を持ってきたのだが、滝下に出るのが難しかったり遠かったりするので、梯子滝や白滝をじっくり滝を見ることはできなかった。
 雨滝は、絶壁から微量の水が降ってくるもので、登山道のすぐそばにあった。
 このあたり、本流の対岸は裏磐司の岩壁で、紅葉が映えてみごとだった。

ブナ・ミズナラ合体木(大きな写真)
大ミズナラ(大きな写真)

 下流に行くにつれてブナの葉が青くなるが、大きな樹が多くなった。
 トチ・ブナ・ミズナラなどの巨木がいい感じだった。

 行動時間が8時間近くなり、けっこうハードな一日だった。