紅葉の南蔵王
- 後烏帽子から屏風岳 -

【年月日】

2020年10月16日
【同行者】 単独
【タイム】

澄川下降点(7:06)−股窪(8:07)−ろうづめ平(8:52)
−後烏帽子(9:28-9:59)−縦走路出合(11:15)−屏風岳(11:31-11:37)
−杉ヶ峰(12:32)−エコーライン出合(13:34)−大黒天(14:04)−
澄川下降点(14:33)

【地形図】 蔵王山 遠刈田 不忘山 ルート地図(マウスホイールまたは左下のズームで拡大・縮小)
【別の蔵王コース】

白石スキー場から不忘山 2017.9.30
賽の磧から熊野岳 2020.8.28
前烏帽子から後烏帽子 2020.10.24

 3年ぶりに南蔵王へ。

 澄川スキー場から林道に入り、澄川下降点近くに自動車をとめた。
 気温は2度。ほぼ、初冬の風情だ。

 下り始めてすぐに、井戸沢を渡渉。
 細流のため、これは問題なし。

仙台神室(大きな写真)
スギヒラタケ(大きな写真)

 このあたりは針葉樹林で、できればブナ林を歩きたかったので、チト当てが外れた。

 さらにしばらく下って、澄川本流に降り立つ。
 水に入りたくなければ、ここの渡渉は、難しい。
 右岸側にハシゴのようなものが引っかかっているが、そこまで飛び石で行かねばならない。

 石は濡れ光っていて、ぬるぬる状態だ。
 かと言って、和賀川のように靴を脱いで渡れる水温ではない。
 冷や冷やものだったが、どうにか、落ちずに渡ることができた。

 少し登って、見晴台というビューポイント。
 標高の低いところは紅葉の盛りで、いい眺めだった。
 先週は残念だった仙台神室が、今日はくっきりと見えていた。

 股窪沢を渡ってしばらくで股窪の十字路。
 ここからエコーラインへの道もあるから、周回できるのだが、最後は澄川を渡渉しなければならない。
 できれば澄川はもう、渡りたくなかった。

ブナ林(大きな写真)
屏風岳(大きな写真)

 ずっとオオシラビソ林だったのだが、あまり多くはないが、ブナ林が出てきた。
 ブナはもうかなり、葉を落としていた。
 ナラタケ・ツキヨタケなどが出ていたので、ナラタケを摘んでいった。
 スギヒラタケは至るところに出ていた。

 小湿原のわきを通り、傾斜がやや出てくると、最後の細流をまたいで、ろうづめ平。
 ここまで後烏帽子は見えず、前方に見える、ササに覆われた山がそれかと思っていたのだが、それは屏風岳で、後烏帽子はササの鞍部のむこうにそびえる格好のよい山なのだった。

 このあたりの紅葉は、まだいい感じだった。
 急登だが、灌木の丈が低くなってきて、展望が広がる。

 秋山沢水源の屏風岳・水引入道が目の前だ。
 紅葉は秋山沢源流域が最もいいのだが、写真に撮ると平凡な風景にしか写らない。

後烏帽子岳(大きな写真)
霜柱(大きな写真)

 後烏帽子はもちろん、好展望の山頂だった。
 ここで大休止。
 この日の目的地は後烏帽子だったのだが、まだ9時半だったので、屏風岳からエコーラインへ回る、大周回コースに決めた。

 ろうづめ平まで戻り、直進して屏風岳へ。
 急な登りだが、すぐに尾根に出る。
 丈の低いオオシラビソの中のトラバースしばしで、南蔵王の縦走路に出る。
 ここまでに会った人は一人だけだったが、ここからはウィークデーなのに、けっこう人通りが激しい。

タカネトウウチソウ(大きな写真)
芝草平(大きな写真)

 3年ぶりの屏風岳で小休止。
 火口壁の上なので、南側の展望がよい。

 また戻って、芝草平へ。
 そういえば、今年は湿原を見なかった。
 完全に枯れ尽くしているとはいえ、湿原と木道という風景は、気持ちがよい。

吾妻連峰(大きな写真)
飯豊連峰(大きな写真)

 緩やかに登って、杉ヶ峰。
 ここは、東側だけでなく、西側も好展望。
 吾妻連峰・飯豊連峰・朝日連峰が一望できる。
 残雪期の晴れた日にここに来れば、すごいだろう。

朝日連峰(大きな写真)
ナラタケラーメン(大きな写真)

 前方には刈田岳。
 自動車道路によってずたずたで、もう山とはいえない。

 前山を越えて下っていくと、刈田峠避難小屋が見える。

オオシラビソ林(大きな写真)
刈田峠避難小屋

 避難小屋周辺のオオシラビソは、ほぼ全て立ち枯れになっていた。
 多分縞枯れ現象なんだと思うが、エコーラインの影響はないのだろうか。
 刈田峠の小屋は、噴火の際の避難所みたいな作りでなく、とてもきれいな、いい小屋だった。

 エコーラインに出てから駐車地点まで、1時間ほどだった。
 車道から後烏帽子がよく見えたが、光の加減で、紅葉は現地で見たほどでもなかった。