シャクナゲとミツバツツジの尾根
− 万二郎岳から万三郎岳周回 −

【年月日】

2017年5月30日
【同行者】 単独
【タイム】

天城縦走登山口(11:10)−万二郎岳(12:07-12:42)−石楠立(13:11)−万三郎岳(13:57)
−天城縦走登山口(15:31)

【地形図】 湯ヶ島 天城山

 天城山はどこかで一泊しないと無理だと思っていたのだが、時刻表サイトで調べてみると、新幹線を使う気になれば、日帰りが可能だということがわかった。
 往路は新幹線を使わなくてもいいのだが、体力を温存するために、往復とも新幹線利用で天城山を周回してきた。

ヒメシャラ大木(大きな写真)
白花クワガタソウ(大きな写真)

 自動車を使わないと、眠っていけるのでとても助かる。
 この日も車内ではずっと、読書と睡眠で過ごすことができ、バスを降りたときにはずいぶんスッキリしていた。
 とはいえ、登山口ですでに11時過ぎと、あまり余裕のある時刻ではなくなっていた。

 バスを降りたのち、さっそく登山道にはいる。
 緑が濃いのは初夏だからだが、常緑樹の割合がなんとなく多いので、南国っぽい。

 四辻で万二郎岳への道に入り、なおも平坦な森を行く。
 登山道はえぐれて、オーバーユースな感じだが、さすがに平日なので、ハイカーはそれほど多くない。

トウゴクミツバツツジ(大きな写真)
展望地から万三郎岳(大きな写真)

 足元には何も咲いてなかったが、蘭の仲間が好きそうな明るい木陰の道だ。

アズマシャクナゲ(大きな写真)
タニキキョウ(大きな写真)

 傾斜が出てきてしばらくで、万二郎岳。
 展望はないが、咲き残ったトウゴクミツバツツジのピンクが濃い。
 ここで大休止。

 賑やかな団体さんがいたが、彼らが去ると静かになった。
 天気がよいのはありがたいのだが、盛夏を思われる暑さで、虫がたくさん飛び回っていた。

アズマシャクナゲ(大きな写真)
アズマシャクナゲ(大きな写真)

 万三郎岳への道に入っても、特に見るものはなかった。
 雰囲気はそれらしいのだが、蘭の花も見つからなかった。

 尾根の上はアセビのトンネルだった。
 花の時期には、ここもみごとだろう。

アズマシャクナゲ(大きな写真)
アズマシャクナゲ(大きな写真)

 貘たるピークを越えて下ったところが石楠立。
 シャクナゲの花は、その先の登りからだった。

アズマシャクナゲ(大きな写真)
アズマシャクナゲ(大きな写真)

 シャクナゲはすべて、尾根の北側斜面に生えていて、花数の多さは絶句するほどだった。
 惜しむらくは花のピークをやや過ぎていたことだが、状態のよい株もたくさんあった。

アズマシャクナゲ(大きな写真)
アズマシャクナゲ(大きな写真)

 奥秩父では瑞牆山や十文字峠あたりがシャクナゲの美しいところだが、こちらはそれを遥かに凌ぐ咲きっぷりだった。
 アズマシャクナゲはピンクが基本だと思うが、白花に近い色の個体もあった。

アズマシャクナゲ(大きな写真)
アセビロード(大きな写真)

 稜線付近は自然林で、大きなブナが林立していた。
 果無山脈もそうだったが、常緑樹とブナが混生しているようすも珍しかった。

ブナ(大きな写真)
ブナ(大きな写真)

 万三郎岳を過ぎ、縦走路と分かれて下降路に入る。
 ここはいささか急下降になる。
 シャクナゲはまだ咲いているが、稜線直下ほどではない。

ブナ(大きな写真)
ブナ(大きな写真)

 トラバース道になるとやや退屈だが、ブナの大木やヒメシャラ林はやはり見ごたえがある。
 3時台のバスに乗れるかと思ってやや急いだら、足をひねりそうになったので、やはり慎重に歩くことにした。

ブナ(大きな写真)
ツルシロカネソウ(大きな写真)

 この日、草花はほとんど見なかった。
 見かけたのはクワガタソウ・タニキキョウ・ツルシロカネソウだが、それもほんの数個体ずつだった。

 3時台のバスには乗れなかったが、バス停近くでゆっくりお茶を飲んで時間を過ごした。
 4時台のバスは予定通り乗れたので、夜には秩父に戻ることができた。