巨木を見るショートコース
− 浜沢から倉岳山 −

【年月日】

2013年3月13日
【同行者】 単独
【タイム】

浜沢(9:12)−立野峠(10:15-10:21)−倉岳山(10:48)−穴路峠(11:10-11:39)
−倉岳山分岐(12:22)−小篠の糸ヒバ(12:54)−鳥沢駅(13:36)

【地形図】 都留、大月 上野原 大室山 ルート地図

浜沢バス停前の供養塔
浜沢の大ケヤキ1(大きな写真)

 倉岳山に行くのは、22年ぶりなので、山の風情などはすっかり忘れてしまっていた。
 前回は、鳥沢から高畑倉山に登り、倉岳山・立野峠から梁川に下山したので、今回は秋山村側の浜沢から立野峠へ登り、倉岳山・穴路峠から鳥沢へ下山することにした。

 浜沢でバス停を降りると、二十三夜講の大きな供養塔と風化して苔むした石仏があった。
 ここは、二十六夜山の登山口でもあるのだ。
 アプローチが難しいため、秋山村一帯は、あまり歩いたことがなく、山の位置感覚が今ひとつ、つかめない。

 道路の反対側にある、矢平山の大看板を見てしばらく行くと、薬師堂の赤い建物が見えてくる。
 まずはこちらにお参りして、境内にある大ケヤキを鑑賞。

 最初に倒木の上に芽生えたのか、根元は大きく分かれていて、ウロになっている。
 その上の主幹が大きくふくらみ、大枝は枯れたか伐られたかして、ややちんちくりんの巨木だった。
 南側に回ると、ずいぶん枯れが進んでいた。

 集落の中を進み、ぼんやり歩いていくと、人家の庭に入り込んでしまった。
 庭仕事をしていた人から立野峠への道を教わって、峠道に入る。

 沢沿いにはしばらく石垣が築かれていた。
 屋敷あとというより、畑のあとだと思うが、現在は、完全に杉林と化している。

 どこまでも杉林が続くのだが、尾根にとりつくあたりから、雑木林があらわれる。
 最後は、急登しばしでとうやく立野峠に着いた。

 歩き始めてから、さほど歩いてもいないが、けっこう疲れたので、峠でひと休みした。
 春霞がかかっているので、遠望は得られそうもなかったが、よく晴れており、気温は高く、風も弱く、まずまずの散歩日和だと思われた。

浜沢の大ケヤキ2(大きな写真)
テングチョウ飛ぶ(大きな写真)

 しばらく尾根を行き、最後に急登して、倉岳山に立つ。
 北側には、扇山・権現山が見えるが、それ以遠は見えず、南側は全く見えなかった。

 ここからしばらく、南側が雑木林・北側が植林の尾根を下る。
 南側ではダンコウバイがいくらか咲いていたが、草花はまだ動いていなかった。

 厳しい冬をどこかで過ごしたヒオドシチョウやテングチョウが、元気に飛び回っていた。

 穴路峠は切り通し状の狭い峠だった。
 峠の上の日だまりで大休止。

 前回は通過するだけだった穴路峠を、今回は鳥沢へ下る。
 北側斜面だが、残雪はすでに、完全に消えていた。

小篠沢の大トチ1(大きな写真)
小篠沢の大トチ2(大きな写真)

 小篠沢源頭に下り着くと、ハナネコノメが咲いていないか気になったが、ツルネコノメソウがいくつか咲いていただけだった。
 少し荒れたところを下っていくと、右岸に大トチがそびえていた。
 流れのほとりの、いかにもトチノキらしいところに生えた、元気いっぱいの巨木だった。

 大トチの少し下には、大きなスギが二本並んだ、夫婦杉もあった。

小篠沢の夫婦杉(大きな写真)
小篠のイトヒバ(大きな写真)

 植林地の中を沢沿いに下っていくと、小篠貯水池のわきで車道に出た。
 駅に行く前に、糸ヒバの大木を見に道草をした。

 バリケードの張られた畑の間を行くと、墓地のわきに大きな木が見えた。
 木の近くには、大きな供養塔が何基も建てられていた。

 糸ヒバとは、葉が細いサワラの変種らしく、気孔線は確かにエックス型になっていた。

 古い宿場町らしい町並みの残る鳥沢駅までは、意外に遠かった。