軟雪に苦しむ
−タカマタギ敗退−

【年月日】

2014年3月28日
【同行者】 単独
【タイム】

毛渡橋(8:06)−小休止(9:14-9:36)−標高1130地点(10:55-10:59)−小休止(11:57-12:02)−毛渡橋(12:20)

【地形図】 土樽 ルート地図

 毛渡橋からとりつきへの林道は除雪されていないので、行き過ぎそうになった。
 林道入口に自動車をとめて、積み上げられた雪の上に上がる。  林道の積雪量は不明だが、かなりの量であることは間違いなかった。
 それはともかく、歩き出しから軟雪で登山靴がもぐるのに閉口した。
 なるべく足元の硬そうなところを選んで歩くが、ところどころで踏み抜きながら行った。

棒立山(大きな写真)
ブナの尾根(大きな写真)

 とりつきに目印はないが、足跡が残っていたので、スギ林の中を登り始めた。
 山の中の雪も似たようなものだったが、トレースがあるので、基本的に踏みあとを追う。

 鉄塔を過ぎるとブナまじりの雑木林になる。
 光が入るので、足元はまぶしく、雪はさらに柔らかくなって登高がきびしくなった。

 棒立山の見えるところまで登って、早くも大休止。
 腹も減ったが、どちらかと言えば、少しでも荷物を減らそうという考えだった。

 少し下って、1040メートルピークへはズブズブの軟雪の急登で苦しい。
 小さな雪庇を越えてピークに上がると、棒立山がとても立派だが、まだずいぶん遠い。

七ツ小屋山あたり(大きな写真)
飯士山(大きな写真)

 この日のタイムリミットは、11時に設定していた。
 この時点でタカマタギまで登るのは不可能だったが、この次に来るときのことを考えて、11時までは登り続けようと思い、さらに登る。

 少し登ると尾根がやせ、スズタケのヤブが出ている個所が出てくる。
 時計を見ると11時前になっていたので、この日の登山はここまでとして、下山にかかった。

 雪の上の下りは非常にラクなのが普通だが、特に1040メートルピーク直下は、股のところまでもぐってしまい、足が抜けなくなるほどひどい雪質のところもあって、非常に疲れた。

 結局、1時間と少しで毛渡橋まで戻れたが、最近では記憶にないほど、バテた一日だった。
 天候的には好条件だったが、軟雪を読み切れなかったのが敗因だ。
 ピッケルはほとんど使いものにならず、12本爪アイゼンはザックから出すこともなかった。
 ストックとワカンならもう少しラクに登れたと思うが、それでも登り切れなかったかも知れない。