またもガスと風の稜線
−初秋の武尊山−

【年月日】

2010年10月3〜4日
【同行者】 合計5名
【タイム】

10/3 武尊橋バス停(12:10)−宝台樹キャンプ場(13:00) 幕営
10/4 宝台樹キャンプ場(5:30)−林道終点(6:28-6:35)−武尊山(8:32-8:55)
    −キャンプ場(11:35-12:00)−武尊橋(12:44)

【地形図】 藤原湖、鎌田 

一日目

 武尊橋から青木沢集落に向かうのだが、ここもまた、倒壊寸前の家や人の住まなくなった家が目立ち、一段と荒廃した印象を受けた。

ハナビラタケ(大きな写真)
ニガクリタケ(大きな写真)

 集落の途中からショートカットの道に入る。
 スギ林を過ぎて雑木林に入ると、今年はきのこが多い。
 バス停近くの落ち葉からカヤタケがたくさん出ていたし、雑木林には、コテングタケモドキ・ドクツルタケ・アカヤマタケ・アイシメジ・キツネノチャブクロ・コタマゴテングタケ・クサウラベニタケ・ウラベニホテイシメジ・ノウタケなどが出ており、カラマツの根元には、ホテイシメジ・ハナイグチが出ていた。
 さらにどういわけか、ハタケシメジの大株が捨てられてもいた。

 山栗を拾いながらのんびりと、宝台樹キャンプ場へ。
 水場近くにテントを張った。

 一息入れて、キャンプ場のカラマツ林できのこ探し。
 今回は、ハナイグチのみを探した。
 ハナイグチ・シロヌメリイグチ・カバイロツルタケ・カラマツチチタケ・キツネノチャブクロ・ハナビラタケ・ニガクリタケなどが出ており、お目当てのハナイグチもそれなりに見つかった。

スイトン
栗ご飯

 今回は、秋らしく栗ご飯ときのこスイトンを作ったのだが、どちらも手際よくできたと思う。
 山栗がもっと拾えればよかったのだが、栗は少々少なめだったものの、味はよかった。
 スイトン粉は北岳の時のを流用したので、量的にはずいぶん多かったのだが、ハナイグチとハタケシメジを入れたので、こちらもおいしくできたと思う。

二日目

 翌日は、5時半に出発した。
 明け方は暗いので、ヤマブドウやサルナシはよく見えなかったが、登山道に入ると、カラマツ林の中にハナイグチがたくさん出ているのが見えた。

ハナイグチ(大きな写真)
カバイロツルタケ(大きな写真)

 小沢を渡ると、カラマツ林から伐採あとの二次林、さらに傾斜が出てくるとブナ林となる。
 ブナ林には、ヌメリツバタケモドキ・クロサカズキシメジ・ツキヨタケ・カバイロツルタケ・キララタケなどが出ていたが、ブナハリタケは見なかった。
 ネズコの大木が出てくると尾根上で、上ノ原からの登山道と合流した。

 この日は雨予報だったのだが、ブナ林を登る時には青空も多少見えて、まずまずの天候と見えたが、オオシラビソの森を急登するころにはガスが濃くなってきた。
 ここからは、スギヒラタケが多くなる。

スギヒラタケ(大きな写真)
ガスと風の武尊山頂

 行者ころげの鎖場になれば、頂稜は近い。
 最後の鎖を登りきると、時おり強い風が吹き過ぎて寒いくらいだった。
 展望は皆無。
 ミネカエデやナナカマドが紅葉していたが、色づき具合はいまひとつだった。

 山頂も同様で、物陰で風をよけないと寒くて仕方がなかった。

 下りは、鎖場が一昨年以上に渋滞しており、頂稜を下りきるのに時間がかかったが、まずまず順調に下れた。
 鎖場にかかる手前から小雨が降り出したが、さほど強い降りにならなかったのは幸いだった。

 カラマツ林からは、ハナイグチを拾いながら下る。
 林道に出ると、鈴なりのヤマブドウも見えたのだが、雨も降っていたので、手を出さずに過ぎた。  キャンプ場でパッキングをしなおして、バス停まではゆっくり行ったが、時間には余裕があった。