上ノ原から武尊山

【年月日】

1990年10月21日
【同行者】 極楽蜻蛉と友人
【タイム】

上ノ原(5:50)−避難小屋(8:55)−武尊山(10:45)
−避難小屋(13:00)−上ノ原(4:00)

【地形図】 藤原湖、鎌田

武尊山から至仏山、燧ヶ岳
 登山口周辺は一面にススキのカヤトで、前方には朝日岳がご来光をうけて輝いていた。
 空は無風快晴という願ってもない天候。

 沢沿いにしては意外に急な道。
 水流が切れるとすぐに尾根の上。

 ブナ林はここから。
 しかし、ササの下生えが多く、キノコはなし。

 左から手小屋沢の沢音がすぐ近くに聞こえると、青い屋根の避難小屋が見えた。
 水流の前の一等地に建つ避難小屋だが、なかに入ってみると、床はなく、屋根も崩れかかっていて、丸太の壁もひしゃげそうになっていた。

 道の脇にはときおりブナの枯れ木があって、古くなったムキタケやヌメリスギタケが出ていた。

 数ヵ所ある岩場をよじ登ると、頂稜に飛び出す手前の最後の急登。
 岩の上に立つと、谷川岳から巻機山にかけてのスカイライン。
 谷川の三つの大岩壁がなかなかの迫力。
 前方には、至仏山の西面。
 ここから見る至仏は尾瀬から見る柔和さとちがい、荒々しい岩肌を露出させた男性的な姿だ。

 右側のすさまじくガレた谷を見ながらひと登りで武尊主峰の頂上。

 さすがに人気のある山と見え、登山者が多く、次々に登ってくる。
 展望は三六○度、快晴無風でこの時期の山とは思えない。
 しかし、南の方では下から雲が沸き上がってきていた。

 中高年の多い登山者はひとしきり山座同定を楽しむと、三々五々下っていく。
 われわれも食事をしたのち、12時前に下山。

 当初は手小屋沢の避難小屋に泊まろうと思っていたが、荒れようがひどく泊まる気になれなかったため、今日中に下山することにした。

 避難小屋の周辺にはブナが多い。
 よくよく見ていくと、ムキタケやサンゴハリタケがいくつか出ていた。

 登山口に近くなると、おそらくオシロイシメジだと思われる白い道ばたにキノコが大群生していたが、おいしそうではなく、取っていく気にはならなかった。