秋の平標・仙ノ倉

【年月日】

1988年10月1日
【同行者】 2人
【タイム】

元橋(5:40)−平標山(8:30)−仙ノ倉山(9:30)
−平標小屋(10:50)−元橋(1:20)

【地形図】 三国峠

 天気は久しぶりに晴れており、快い。
 かなり急な登り。

 松手山からしばらくはササに覆われたゆるやかな尾根道。
 足元にはイワカガミのまるい葉が光っていた。

 尾根の取りつきからは、岩礫のザクザクした急登。
 足元には、ウメバチソウ。

 一ノ肩からはササ原のゆるい尾根。
 ササ原は、前日までの雨をつけており、足首から靴の中までずぶぬれになってしまった。

 すべて立ち枯れの世界で、ハクサンフウロの赤い草もみじが印象的だった。
 ハイマツにシャクナゲが混じるようになるとほどなく、平標山の山頂。

 強い風が北から吹いており、寒いので、そうそうに仙ノ倉山へ。
 平標山から仙ノ倉山へは、風は強いが心地よく見通しの良い尾根道。

 また、ニッコウキスゲ、ヨツバシオガマ、チングルマなどの立ち枯れも多い。
 一面のササ原では、ナナカマドなどの低木が、みごとに紅葉していた。
 大小のピークを一つずつ越えるとササに覆われた仙ノ倉山。

 ここもすばらしい大展望。
 時期はずれの白いハクサンイチゲが二株、花をつけていた。

 ひと息入れて、来た道を戻り、巻き道を平標小屋方面へ。
 この道は所々に小湿原があり、枯れてはいたがいいところ。

 ここまでに出会ったハイカーはわずかに2人。
 小屋の主人に土曜日だからこんなに静かなのですかと聞くと、無愛想に、いつでも静かなんだよと答えた。

 下山は、平元新道。
 下り着いた林道はかなり長く、自動車やダンプが行きかっていた。

 国道に出る手前あたりから、周囲の伐採がものすごくなり、別荘開発やリゾートホテルの建設が進んでいた。

 国道のそばには、「苗場ふれあいの郷」分譲中の大看板。
 ここは国有林であるので、売っているのは営林署。
 アブク経済の時代の山登りだった。