よく晴れた八丁尾根

【年月日】

2014年10月25〜26日
【同行者】 全部で7名
【タイム】

10/25 日向大谷(10:15)−会所(10:55-11:05)−八海山(11:55-12:07)
     −清滝小屋(12:40)
10/26 清滝小屋(5:33)−剣ヶ峰(6:49-7:06)−竜頭神社奥宮(8:34-8:43)
     −八丁峠(10:15-10:20)−大岩(11:25-11:30)−坂本(12:30)

【地形図】 長又、両神山 ルート地図

1日目

 今回の両神山は、出発前に天候に全く心配がなかった。
 前線が通過し、長い帯状高気圧に覆われるので、雨の不安は全くなく、絶景が期待できた。

 薬師の湯でバスを待っていると、じっとしていても汗ばむほどに暖かい日だった。
 西武秩父からの乗り継ぎの人や三峰口から乗ってきた人で、バスは満員となり、立って乗るのが精一杯というほどの混雑ぶりだった。

 日向大谷口周辺の駐車スペースにも、たくさんの自動車があふれかえっていた。

 久しぶりの重荷だが、行動用の水をセーブしてきたので、さほど重くは感じなかった。
 会所までのスギ林からは、対岸の自然林が美しく紅葉し始めているのが望まれた。

清滝手前のカツラ(大きな写真)

清滝周辺のシオジ林(大きな写真)

 会所でひと休みして、沢沿いの道を行く。
 ここは新緑も美しいが、秋の紅葉もみごとだ。
 紅葉の時期らしく、甘い香りが漂っていた。

 左岸に渡っていくらか傾斜が出てくるとしばらくで八海山。
 ここで休めば、あとはカツラ大木の間を縫いながら急登しばしで、清滝小屋だった。

紅葉進む清滝小屋周辺(大きな写真)

シオジ林(大きな写真)

 清滝小屋はいつもながら、たくさんの登山者で賑わっており、テント場にはすでに数張が設営してあった。
 食事前後の時間を利用して、シオジ林やカツラの大木などを見て回ったが、いつ来てもここはいいところだ。

大カツラ(大きな写真)

いつも元気なニガクリタケ(大きな写真)

 小屋には団体さんを含めてかなりのハイカーが泊まっている様子で、炊事場では、暗くなっても宴会が続いていた。
 雨の心配がないので、この夜はツェルトで眠ることにしたが、夜中に頭の方の棒が倒れ、朝には足元のポールが倒れていた。
 ペグをしっかり打たないと、ツェルトは安定してくれない。

2日目

両神山から秩父市方面(大きな写真)

南八ヶ岳(大きな写真)

 朝は、時間通りにスタートできた。
 歩き出しは暗かったが、奥社の尾根に出る手前で、夜が明けた。
 きれいな朝焼けだったが、天気が崩れる兆しかもしれないと思った。

 尾根に上がってしまえば、急なところはなく、ほどなく剣ヶ峰に着いた。
 期待通りによく晴れており、これまでで最も好展望の両神山だった。
 団体さんはまだ登ってきておらず、二人づれのハイカーしかいなかったのも、幸運だった。

 秩父市方面・奥秩父・富士山・八ヶ岳連峰・御座山・浅間連峰・榛名山と志賀から谷川にかけての山々、そして北アルプスの大展望を楽しんだのち、八丁尾根に向かった。

雲かかる富士山(大きな写真)

毘沙門山(大きな写真)

 すぐに何ヶ所かの鎖場を通るが前東あたりまでは穏やかな尾根道が続く。
 ルートが本格的に険しくなるのは、東岳からである。

 上落合橋やトンネルからのハイカーも続々と登ってきており、鎖場でのすれ違いにかなり時間がかかってしまったが、パーティはさほど苦しまずに、淡々と登降を続けているように見えた。

 東岳から西岳までの間が最も厳しいところである。
 ナイフリッジ先の竜頭神社の奥社は、雪のためか、倒壊してしまっていた。
 ここで小休止。

 行蔵坊を越えれば、岩尾根区間は終了となる。
 八丁峠に着いたのは、12時40分のバスに間に合うかどうか、微妙な時間だった。

 坂本方面へ下り始めると、踏みあとがやや薄くなる。
 このあたりの紅葉はいい感じで、できればゆっくり下りたいところだったが、時間のことを考えると、そんなわけにもいかなかった。

紅葉の西岳(大きな写真)

下山道の大カツラ(大きな写真)

 沢に降りる手前で、倒木のために道が不鮮明になったところで、トップと交替した。
 2年前と比べて、ピンクテープの目印は多くなっていたが、道型自体がずいぶん怪しくなっていた。

 渡渉や倒木くぐりを交えながら急いで、大岩に着いたときにはバスに間に合いそうな気がしてきた。
 いい感じの渓流もあまり見ないで先を急ぎ、先を急ぎ、再び荒れたところを過ぎると、山ノ神近くまで来た。
 ここまで来れば、通行困難なところはないから、あとはスピードを上げて、どんどん下った。

 バス停に着いたのはバスが出る10分前と、ギリギリだったが、予定のバスに乗ることができた。