上州から武州へ
−神流町間物から諏訪山・志賀坂峠越え−

【年月日】

2012年1月9日
【同行者】 単独
【タイム】

間物(9:49)−九十の滝(10:05)−諏訪山(11:23-11:27)−志賀坂峠(12:22)
−坂本バス停(13:03-13:06)−MTB−冷っけぇ氷柱(13:34-13:47)−MTB−自宅(14:25)

【地形図】 長又、両神山 ルート地図

九十の滝1(大きな写真)

九十の滝2(大きな写真)

 当初、想定していたアプローチは、以下のとおりである。

 自宅から御花畑駅近くまで、自動車で行く。
 御花畑駅から秩父鉄道で寄居まで行き、寄居から八高線に乗り換えて群馬藤岡まで行く。  群馬藤岡からさらに、上野村行き日本中央バスに乗り、古鉄橋まで行って下車し、間物集落まで約一時間半程度歩く。
 登山口まで、自動車で行けば30分ほどなのだが、上記のように公共交通機関を使うと、登山口まで、5時間はかかると思われる。

 家人に相談すると、間物まで送ってくれるというので、早起きと複雑なアプローチを全て省くことができた。

 間物集落の上部・渡戸沢への車道入口から歩き始める。
 いい時間なのだが、北側斜面のため、底冷えがする。

 しばらくで大堰堤下の駐車場。
 ここで車道は終わり。堰堤のわきを登ると、すぐに渡戸橋で、九十の滝を見る。

 見たところ、完全に結氷しているようにも見えるがもちろん、氷瀑の下に水は流れている。
 左岸に渡って少し登ったところに滝下に降りる踏みあとがあったので、降りてみると、滝は高さ約30メートル。やや歪な形ではあるが、立派な滝であることに変わりはなかった。

 滝上の渡戸沢は、平凡な細流と化す。
 あずまやとベンチを見てさらに進み、水流がなくなってもなお、沢を行く。

とても長い霜柱

大ナゲシが近い

 サワグルミの木を見るとすでにそこは、諏訪山の山頂直下で、歩きやすく整備された登山道は、山頂の西から北側へと緩やかに登っていく。
 山頂へのとりつき周辺は、10数年前に新しく植林されたところで、見晴らしがよかったのだが、ヒノキや潅木が成長した今は、今ひとつだ。
 とはいえ、浅間山方面などは相変わらずよく見通せた。
 もっとも、前日と異なり、浅間山に雲がかかっていたのは、残念だった。

 山頂に登ってみると、以前からあった小さな社殿のわきに、「諏訪大明神」と彫られた真新しい石碑が立っていた。
 山頂の南側の雑木が伐られて、両神山がよく見えるようになっていたが、この時間の諏訪山から見た両神山は、いつも逆光なのである。

両神山は立派だ(大きな写真)

埼玉側は雑木林

 今まで諏訪山に登るときにはいつも、沢コースを登降してきたのだが、今回は尾根を行く。

 尾根・沢分岐からしばらくは急下降で、鉄塔あたりで傾斜が緩む。
 志賀坂峠前後は、道がやや錯綜しているが、どこを行っても峠に至るようだ。
 意外なことに、志賀坂峠には、何の石造物もなし。
 そんなはずはないと思うので、もう少しよく調べる必要がある。

 鉄塔巡視路を兼ねているので、歩きやすい道を下って行くと、新しい杉の植林地に出る。
 最近、杉を植えた場所など見たことがなかったので、ちょっと驚いた。
 もうそろそろ、杉の植林は控えたほうがよいのではなかろうか。

 ここからは、二子山がよく見えた。
 山頂下から二子山の大展望がなくなったのは残念だが、気のすくような二子山の姿を見ることができてよかった。

 国道299号を渡ったところは、かつて、志賀坂ロッジが建っていた場所である。
 現在、舗装もほぼ剥がされて植えられたスギが、大きく育ってしまっている。
 かつて、洒落たホテルがここにあり、ここまで路線バスが通っていたとは、とても信じられない風景だ。

 西武建設の名前の入ったバリケードを迂回して、坂本への旧峠道に入ると、剥がされたアスファルトが、道ばたに捨ててあった。
 おそらく、通る人などほとんどおらず、地形図からも抹消された廃道だが、かつては荷車なども盛んに通ったはずの道だけに、倒木は多いものの、道形はほぼ元通りに残っている。

旧峠道から二子山(大きな写真)

両神山尾ノ内コース入口

 下りきったところは三川谷(地形図で言う河原沢川)で、飛び石伝いに渡渉すると、八丁峠からの両神山登山道に合し、国道に出る。
 国道はヘアピンカーブを連ねて遠回りなので、最初のカーブを直進すると、人の住んでいない家のわきを通って、再び川に出る。
 このあたりは、いくらか渓相のよいところで、ヤマメの出る淵もある。

 渡りやすそうなところを跳んで渡り、護岸の上を少し行くと、国道に登る階段があった。

竜頭神社

社殿の彫刻

 あとはデポしておいた自転車に乗って帰宅するだけなのだが、走り下って行くと、竜頭神社前に、「冷っけぇ氷柱」の看板が出ていた。
 尾ノ内の氷柱まで、自転車をこぎ登るのはちょっと苦労だったが、時間もあるので、行ってみた。

 駐車場には、かなりたくさんの自動車がとめられており、観光客も多かった。
 人工的なものとはいえ、氷柱は、なかなかみごとだった。