快晴の大ナゲシ

【年月日】

2010年1月16日
【同行者】 7名
【タイム】

出合(7:57-8:10)−小倉沢(9:12-9:30)−赤岩峠(10:30-10:50)
−大ナゲシ(12:28)−赤岩峠(14:17-14:25)−小倉沢(15:10-15:25)
−出合(16:32)

【地形図】 両神山 中津峡

旧社宅

赤岩峠入口の道標

 今年の大ナゲシは、4日前に降雪を見たので、尾根にはそこそこの積雪があって、雪山気分も味わえた。

 理想的に接続のよいバスにのって、出合で下車。
 中津川に入ると、道ばたに雪が出てくるが、ニッチツ鉱山までは除雪してあるので、歩行には支障がない。
 気温が低いので、轟音をあげながら稼働中の鉱山以外には人の気配もなく、寒さもひとしおだ。

トチ大木

左と同じ木(2009,7,12)

 登山口には、夏にはなかった、堰堤工事用の道ができていた。

 今回は、最初のヒノキ林のところから多少の積雪があったが、軽アイゼンをつけるほどでもなかった。
 初めて同行する若者もいたのだが、順調に歩けているので、ほっとした。

 峠下のトラバースに入ると、夏には威圧的に枝を広げていたトチノキが、葉を落として寒そうだった。
 大ナゲシを望むことのできる峠に登り着くと、いつものように、群馬県側から冷たい風が吹きつけて、震える寒さだった。

 ここで軽アイゼンを装着。

八ヶ岳遠望(大きな写真)

雲取山

 稜線には積雪があったが、峠近くの露岩帯を除けば、凍結していなかったので、ちょっとした雪山気分が味わえた。
 この前は固く凍結していた巻き道からの下りは、雪が柔らかかったので、むしろ歩きやすかった。

 小ピークを超え、下段の岩場基部まで来ると、岩場にトラロープが固定してあるのが見えた。
 手がかり用のロープを設置する必要がなくなったので、先に登って、確保用のロープだけセットした。

 今までこんな岩場を登ったことはなかったので、みんな一瞬、たじろいだ様子だったが、初心者の人以外は特に問題なく登りきった。
 初心者の人は、シットハーネスをつけて確保したら、やや苦戦してはいたものの、みごとに登りきったのは、立派だったと思う。

浅間山遠望(大きな写真)

甲武信三山

 この時期は、ちょっとの風でもひどく寒いのだが、山頂についたひとときだけは風がないで、快晴無風の山頂となった。
 甲武信三山から破不・雁坂嶺、さらに雲取山まで、逆光ながら間近く見えていた。
 秩父から雲取山を見ることは難しいのだが、ここからはとてもよく見えるのだった。
 奥秩父にひときわ高く、白い山が見えるのだが、あれはやはり金峰山だろう。

 御座山などの彼方には、八ヶ岳が見える。
 北八ヶ岳には雲がかかっていたが、白く輝く赤岳から硫黄岳までは、くっきりと見えていた。
 北側の展望は、かつてよく目にしたのだが、西上州の個性的な山々が重畳と連なる彼方に、最近ご無沙汰の浅間山が大きくそびえていた。

 この日は脊梁山脈までも見えていたので、冬型が緩んだラッキーな日だったのだろう。
 じつに穏やかで、山登りの楽しさをつくづく感じる山頂だった。

厳寒に耐えるシャクナゲ

剣が峰を望む

 帰りの時間が気になったので、名残惜しいが下山にかかる。
 岩場の下りは登りより難しいので、緊張感はまだ続く。
 最後の人が無事に岩場を下りきったときには、ほっとした。

 予定のバスに間に合うのはちょっと無理になったのだが、焦っても仕方がないので、おなかがすいた人もいるということだったので、ちょっと長めの小休止。
 陽は早くも傾き始めた。

 赤岩峠近くにある急傾斜の露岩帯は、前回アイゼンなしで下ったのだが、たいへん怖かった記憶がある。
 あの時はちゃんと指示すべきだったと、いまさらながら思った。

 出合発の次のバスは、14時40分を逃すと次は17時17分発まで来ないので、急いでも待ち時間が長くなるだけだ。
 赤岩峠と小倉沢できっちりと小休止をとったら、出合に着いたのは16時半で、多少寒くはあったが、待ちくたびれる程でもなかった。