春の両神山

【年月日】

2003年4月27日
【同行者】 Uさん
【タイム】

日向大谷登山口(6:45)−清滝小屋(9:10-9:30)
−剣ヶ峰(10:55-11:45)−西岳(1:15)−八丁峠(2:10)
−志賀坂トンネル(4:00)−坂本(4:35)−自宅(6:25)

【地形図】 長又、両神山

アカヤシオ

グリーンシャワー

 いい季節になったので、ひさびさに本格的な山歩きに出かけた。
 両神山本峰(剣ヶ峰)は、9年ぶりかもしれない。

 天気は曇り加減で、ときどき小粒の雨が落ちてくるが、予報は晴れなので、出かけることにした。
 そんな天気なので、登山者はさほど多くなく、第2駐車場に入ることができた。
 駐車場整理のみなさんには、早朝からご苦労をおかけすることだ。

 この時期は、野鳥のさえずりが、一年でもっともにぎやかなので、それを聞くのも楽しい。
 歩き始めから、アカハラ、ヤマガラ、ツツドリ、クロジ、ヤブサメなどが大合唱していた。
 清滝小屋へのルートは、渓流を絡みながら、おおむね南斜面をいくので、野鳥のBGMを聞き、春の草花を愛で、グリーンのシャワーを浴びながら歩くことになる。

 なまった身体には、ややきついが、山歩きの風情としては、最高だ。

 草花は、エイザンスミレ、ニリンソウ、タチツボスミレ、ヒトリシズカ、ムラサキケマン、ミヤマキケマン、ツルネコノメ、ハシリドコロ、ホソバテンナンショウ、ミミガタテンナンショウ、ハナネコノメ、コガネネコノメソウ、ヨゴレネコノメ、フタバアオイ、コチャルメルソウ、ヤマエンゴサク、シロバナエンレイソウ、ユリワサビ、アズマイチゲなど。

 さすが超人気の山で、季節がいいので、何人かのハイカーが追い越していった。
 清滝小屋にも、数人のハイカーが憩っていたが、管理人氏が、白井差登山道廃止の件で、某氏を口汚くののしっていた。
 言い分に理があるかどうかは別としても、山中でこのような雑言を聞かされては、まことに不愉快であった。
 いま少しオトナの対応を願いたい。

 小屋から上は、キツツキのドラミングが響きわたる新緑の中で、バイケイソウが芽吹きの真っ最中。
 黄緑色の新芽が美しい。
 センダイムシクイ、コマドリ、コジュケイなどが鳴いていた。

 しばしの急登で、両神神社。
 ここから山頂へは尾根道だが、古い道と平行してと新道が作られている。
 古い道では見かけなったヒメイチゲが、数輪咲いていたが、何とも可愛らしい。

 剣ヶ峰は、ハイカーがいっぱいで、立錐の余地なし。
 少し西に行った静かなピークで大休止にした。

 うっかりしていて、ガスコンロのバーナーを忘れてきたのだが、固形燃料を持ってきたので、問題なかった。
 どういうわけか、途中の枯れ木に、季節はずれのナメコが出ていたので、野菜とキノコ入りのラーメンを食べることができた。

 八丁尾根は、以前はもっと閑散としていたと記憶するが、表参道とは比較にならないものの、いくつかのパーティとすれ違った。
 登山マップなどで、八丁トンネル入口から山頂までの所要時間が2時間強と記されているため、長い表参道をきらうハイカーが八丁尾根に回っているのかもしれない。

 しかしまあ、こんな鎖場ルートを往復する気になるものと感心してしまう。
 なかには、ルートの状況をよく知らないで登ってきている人もいるようで、午後もかなり回った時間に、鎖にとりついてから、行くか行かないかを大声で言い争っている夫婦連れもいた。

 アカヤシオはほとんどがつぼみの状態だったが、いくつかの株は、美しい花を咲かせていたので、とても満足できた。

 八丁峠からは、坂本集落に向かって下山。
 すぐに、トンネル入口への道を分け、急降下していく。
 赤平川源流にはまだ雪が詰まっており、雪渓状態だったので、やや緊張したが、傾斜がゆるむとまた、春の風情となった。

 八丁トンネルからの車道が接近するところの道標は、坂本へは車道を行くように指示していた。
 どうもおかしいと思ったのだが、つい、道標を信じてしまい、志賀坂トンネルまで車道を行った。
 これは、ひどいミス表示だ。

 志賀坂トンネルからは、かつて志賀坂ロッジが建っていたところから坂本へ、山道が下っていたので、それを利用した。
 しかし、坂本バス停に着いたときには、小鹿野行きバスが出たばかりだった。

 ここは2時間待てば次のバスが来るのだが、釣り竿を持ってなかったので、時間つぶしもできず、結局自宅まで歩いて帰った。