雪の雲取山
−鴨沢から雲取山−

【年月日】

2019年3月24日〜25日
【同行者】 全部で6名
【タイム】

3/24 鴨沢(9:17)−水場(11:12-11:22)−七ツ石小屋(12:49-12:58)
   −奥多摩小屋(14:54-15:04)−雲取山(16:20)
3/25 雲取山(5:30-5:49)−雲取山荘(6:16-6:21)−芋木ノドッケ(7:52-8:00)
   −白岩小屋(8:42-8:52)−お経平(10:10-10:20)−炭焼平(11:15-11:25)
   −三峯神社(12:11)

【地形図】 雲取山、三峰

 朝はずいぶん寒かったが、奥多摩駅に着いてみると、さほどでもなかった。
 バスの時刻を間違えて、1時間ほどもロスタイムになってしまった。

 鴨沢で出発準備をしていたら、奥多摩行きバスを待っていた人が、「奥多摩小屋の水場が細くて、水汲みの行列ができていた」という情報をくれた。
 予定では奥多摩小屋の水場をあてにして、下の巻き道を行くつもりだったが、ここはコースを変えて、十分な水が出ている上の巻き道を登ることにした。

 小袖乗越では休まず、登山道に入る。
 ほとんど平坦な道なので、高度が上がらないが、ラクではある。

 2時間歩いてようやく水場。
 気温が上がって、春らしい。
 日曜日なので、下ってくる登山者が多かった。

七ツ石小屋からの富士山(大きな写真)
雲取山直下(大きな写真)

 堂所を過ぎると尾根の上になって、傾斜が出てくる。
 だんだんキツくなり、七ツ石小屋で小休止。
 テント場に行ってみると、富士山がよく見えていた。

 小屋上の水場で水を補給。
 これでザックが一気に重くなった。

 下の巻き道との合流点から先は凍結路だったので、ここで軽アイゼン装着。
 ここからは凍結路とぬかるみとが交互に出てきた。

 相変わらず傾斜がゆるくて助かるが、奥多摩小屋からの急登を考えると、早くも憂鬱だ。
 ここのテント場が使えるのは残り一週間とあって、奥多摩小屋周辺にはテントがすこぶる多かった。
 水場があり、南側の大展望ありで、とてもよいところなである。
 使えなくなるのは残念だが、やむを得ない。

 10年前に同じコースを登ったときも似たような状況だった。
 そのときには最後の登りが苦しかった記憶があるのだが、今回は、タイム的には大差ないのに、案じたよりもラクだった。
 とはいえ、山頂の小屋に着いたのは、16時を大きく回っていた。

フルーチェ抹茶味(大きな写真)
富士山夕照(大きな写真)

 小屋をのぞくと、今宵の宿泊者は3人らしかったので、時間も時間であり、ここでお世話になることにした。

 陽が長くなって、まだ明るく、富士山は相変わらずよく見えていた。
 寒いのは事実だが、どうしようもないほどではなく、まずまず快適だった。

 炊事もてきぱきと、要領よくこなして、他の宿泊者も同行者たちも宵のうちに静かになり、オトナのお楽しみタイムも早々に終わりにして、寝に就いた。
 夜中にトイレに行くと、空は満天の星空で、東京の夜景がみごとに見えており、ご来光が楽しみになった。

 翌朝はほぼ予定通りに行動開始。
 徒歩1分で山頂とは、ありがたい。
 ほとんど待つことなく、ご来光だった。

ご来光(大きな写真)
雲海(大きな写真)

 下界では雲が湧いており、石尾根を東京側から埼玉側へと雲が流れていた。
 太陽が隠れるかと懸念されたが、尾根を越えた雲は谷へと流下していたので、雲海に日が昇る状態となった。
 何度も見たが、ピンク富士も美しかった。
 極上のご来光だった。

 先も長いので、ゆるゆると下山にかかる。
 予想通り、ここからは厳しい凍結路になった。
 重さを嫌って4本爪アイゼンを持ってきたのだが、6本爪のほうがはるかに安定性がある。
 10年前にも同じ間違いをしたことを思い出した。

 朝飯前だからか、雲取山荘周辺には人影が見えなかった。
 庭には雪が積み上げてあり、水は出ていなかった。

 芋木ノドッケは、状態の悪いことが予想される巻き道でなく、直登コースを行った。
 ここは辛い登りだった。
 急登の途中で、3頭の鹿に会ったが、食べ物が少ないせいか、なんだかあまり元気がなかった。

 同じような凍結路を下って、白岩小屋。
 5月に咲く桜の枝は、まだつぼみにもなっていなかった。

ピンク富士(大きな写真)
霧藻ヶ峰から両神・浅間(大きな写真)

 お経平へも、神経を使う下りだった。
 途中ですれ違った高校生パーティから、お経平近くの登山道が危険だという情報を得たが、凍結した急坂は、確かに悪かった。

 お経平に残雪はなく、早春の風情だった。
 距離的にはようやく半分くらいしか来ていないが、ずいぶん里近くなったような気がする。

 12時半のバスには余裕で間に合うと思ったので、アイゼンの脱着を兼ねて、炭焼平で小休止を入れた。
 月曜日だが、軽装の登山者がポツポツ登ってきた。

 神社の駐車場はずいぶん空いていたが、バスはやはり、満員だった。