快晴の奥多摩
−御前山から大岳山−

【年月日】

2015年3月25〜26日
【同行者】 全部で8人
【タイム】

3/25 奥多摩湖バス停(8:42)−サス沢山先(9:53-10:05)−御前山(11:23-12:01)
  −御前山避難小屋(12:10)
3/26 御前山避難小屋(5:15)−御前山(5:29-5:43)−御前山避難小屋(5:50-6:00)−大ダワ(7:09-7:22)−
  大岳山(8:46-9:20)−ケーブルカー御岳山駅(11:07)

【地形図】 奥多摩湖 武蔵御岳 ルート地図

 奥多摩駅で、考えていたより一本早いバスに乗ることができたので、一日目の行動にずいぶん余裕ができた。

 奥多摩湖バス停から御前山に登るのは1990年以来だから、登山口のようすなどはすっかり忘れてしまっていたが、さすがに奥多摩のメジャーな山だけあって、登山口の道標はしっかりしていた。

 冬型気圧配置とあって、ここ数日間の暖かさとは一変して、ひどく冷たい風が西から東から吹いていた。
 基本的には西風なんだろうが、地形の関係で風向きが変わってくるのだろう。

サス沢尾根の奇ミズナラ(大きな写真)
御前山から三頭山(大きな写真)

 多摩川側から登る尾根はどこも急登だが、サス沢山を経て御前山に至るこの尾根も、部分的にかなり急傾斜で、久しぶりの重荷が苦しいのだが、ところどころにゆるい下りなども交えるので、さほど苦しまずに快調に登っていけた。

 サス沢山先の鞍部で小休止したあと、惣岳山へ急登する。
 ここがこの日のハイライトといえた。
 惣岳山から御前山へは15分程度とみていたので、ここは休まず御前山まで行った。

 御前山に着くと、樹林の切れ間から、丹沢・富士山・雲取山などが見えていた。
 この時期にしては靄が少なく、胸のすく展望だった。

 時間もたっぷりなので、ここでのんびり大休止。
 宿泊予定地の避難小屋まではすぐだった。

 避難小屋で休んでいる人はいたが、宿泊する人はいなかったので、小屋で泊まることに決定。
 自分は小屋前でツェルトを張った。

傾斜地なので寝心地悪し
東京夜景(大きな写真)

 ここでもしテントを張るとすれば、すのこ状のテラスの上と土間と地図看板前のスペースだが、ペグが打てるのは看板前だ。
 しかし看板前は凍った土が溶けてぬかるみになっており、横になれる状態ではなかった。
 テラスの下は乾いており、泊まる気になれば泊まれると思った。

 水が出ているか若干心配だったが、水場はいつもと変わらず、よく出ていた。
 かつて、ここの水質には問題があるという情報があったので、沸騰させてから飲み水に使った。
 翌日までここの水を飲んだが、沸騰させたおかげか、とくに問題はなかった。

 暗くなるころにツェルトにもぐり込んだが、地面が少々傾斜していたので、寝づらいことこの上なかった。

 夜の9時ころに目覚めると、ポールが倒れてツェルトがひしゃげていた。
 それを補修したあとは、朝までツェルト本体は立っていてくれた。

 宵のうちはさほどでもなかったが、明け方にはかなり冷えた。
 風もやんだので、放射冷却になったのだろう。

 起床予定時刻を過ぎると、東の空が群青色に染まってきた。
 カラマツの樹林越しにご来光が見えそうだが、やはりピンク色の富士山を見たほうが感動が大きい。

御前山から朝の富士山(大きな写真)
御前山から丹沢山塊(大きな写真)

 食事のあと、山頂に向かった。

 山頂にいると、ご来光が見えたのだが、樹林の中からなので、さほどの景色でもなかった。
 しかし、展望台から望む富士山は、山頂部から裾野に向かってピンク色に染まっていき、みごとな展望だった。

 展望を楽しんだのち、小屋に戻り、大ダワへ向かう。
 ここは昨年歩いたところだ。
 荷物も軽くなったので、ペースもはかどる。

 大ダワで小休止したあと、大岳山に向かう。
 車道からトラバースする踏みあとは、先で大岳山コースに合流するかもしれないが、とりあえす正規の道を登る。
 少し登ったあとは、ほぼ平坦な道になる。

 距離はそこそこあるのだが、歩きやすい道なので、一時間くらいで馬頭刈尾根の分岐。

大岳山からの富士山(大きな写真)
朝は冷えた(大きな写真)

 天気が悪いとつまらない山頂なのだろうが、この日は絵に描いたような快晴無風で、極上の山頂だった。
 暖かなベンチで大休止していると、眠くなった。

 あとは御岳山までワンピッチだ。
 大岳山荘へ下り、先月は凍結していた道を鍋割山へ向かう。

 カタクリが出ていても不思議でないくらいの陽気だったが、さすがにまだ雰囲気は早春だ。
 鍋割山のピークはエスケープして奥の院へ向かう。
 先月来たときにはずいぶん辛かったような気がするが、今回は難なくピークに至った。

 登りのきついのはここまでで、その後は下る一方だ。
 天狗の腰掛杉からは観光客も多くなり、メインザックを背負ったパーティは場にそぐわない。

 幼稚園の遠足に混ざりながらケーブルカーの御岳山駅までは、もう少々歩かねばならなかった。