雨のち晴れの雲取山

【年月日】

2013年5月11日〜13日
【同行者】 全部で9名
【タイム】

5/11 三峰口駅(11:06)−大陽寺入口(11:47-11:52)−東大演習林東谷作業所前(12:44 幕営)
5/12 東谷作業所前(5:03)−林道あずま屋前(6:11-6:19)−霧藻ヶ峰分岐(6:31-6:39)
   −お経平(7:43-7:44)−白岩小屋(8:56-9:07)−白岩山(9:31-9:43)−芋木ノドッケ(9:58)
   −雲取山荘(10:51-11:17)−雲取山(11:40-12:03)−雲取山荘(12:28)(幕営)
5/13 雲取山荘(4:57)−白岩小屋(6:07-6:19)−霧藻ヶ峰(7:16-7:25)−三峯神社(8:22)

【地形図】 雲取山、三峰 ルート地図

一日目(東谷演習林まで)

 予想天気図を見ると、一日目は間違いなく雨になりそうだった。
 で、いつもは持って行かないタープをザックに入れていった。

 東大演習林東谷作業所をお借りしたテント場には、160人が幕営するということで、作業所の建物裏のスペースに張れるかどうかわからなかったが、到着してみると、そのスペースはまだ空いており、昨年と全く同じところにテントを張ることができた。

 設営を始めたところで雨が再び降りだした。
 もうやむことはないと思ったので、2張のテントの中間にタープを張って、炊事・食事空間を作った。

 作業所の庭には昨年、アミガサタケが出ていたのだが、今年は出ていなかった。
 テンカラ竿を持って行こうかとも思ったのだが、雨ではどうしようもない。持ってこなくてよかったと思った。

 夜中にトイレに起きてみると、マットやシュラフがかなり濡れてきていたので、マットとシュラフをテントから引っ張り出して、作業所の軒下で眠ることにした。
 こちらに雨は、ほとんどかからなかった。

ニ日目(雲取山まで)

 夜半中、かなり強い雨が続いたが、明け方3時ころにはだいたいあがった。

雨があがった(大きな写真)
雲が消えて浅間山が顔出す(大きな写真)

 朝は予定通り、5時に出発した。
 最初は霧雨模様だったが、スギ林の大陽寺参道を登っていくと、レンブラント光線が林内に差し込んだ。

 大陽寺を過ぎると、自然林が出てくる。
 コマドリ・ミソサザイ・センダイムシクイ・オオルリ・ツツドリなどのさえずりが林内にこだまする。
 このあたりから同行者としりとりをしながら登っていったが、気が紛れて、意外に登りやすかった。

 地蔵峠分岐手前の林道を渡るころには、すっかり晴れあがり、まぶしいほどの新緑が目に飛び込んだ。
 ここから霧藻ヶ峰までは、地形図で見るほどきつくなく、気持ちよく登っていける。

 霧藻ヶ峰では休まず、お経平まで行った。
 このあたりの新緑はいつ来てもいい感じだ。

 白岩山の登りは、コースで一番苦しいところだが、しばらく我慢していれば、高度は稼げる。
 コガラ・キクイタダキ・ヒガラなどやや高山の鳥の声が聞こえてくる
 待ち遠しい「前白岩の肩」の道標を見ると少しの登降で、白岩小屋。
 展望台からは、浅間山の雪はすでにとけていて、方向的に志賀高原あたりかと思われる雪山が見えていた。

 大ダワ近くでミヤマカタバミが咲いているのを見、男坂の登りでバイカオウレンの花を見た。

北岳がチラリ(大きな写真)
バイカオウレン1(大きな写真)

 雲取山へはサブザックで行ったが、最後の登りはかなりきつかった。
 山頂は、相変わらず賑わっていた。
 奥秩父はよく見えていたが、最初、遠望はきかなかった。
 富士山は最後まで見えなかったが、雲が切れると、飛龍山の右に、北岳と間ノ岳がのぞいた。

バイカオウレン2(大きな写真)
バイカオウレン3(大きな写真)

 この夜は降らない予想だったので、テント場に戻ってから、自分用のツェルトを立てた。
 雨は降らなかったものの、かなり強い風が吹き、バタバタと音を立てて、ツェルトが揺れた。
 夜中に一度、ポール代わりに逆さに立てていたストックが倒れて、テントが潰れたが、これは自分がストックを蹴飛ばしたのが原因だったかもしれない。

霧藻ヶ峰・白岩山・芋木ノドッケ
樹林の向こうに沈む日(大きな写真)

三日目(三峯神社まで)

 やがて風もやみ、涼しくよく晴れた朝となった。
 雲取山荘の建物の前あたりが開けていて、この時期は酉谷山近くから日が昇る。
 注意しながらパッキングし、日が出たときすぐに山荘に走って行ったら、ちょうどよいご来光が撮れた。

ご来光(大きな写真)
大洞湾(大きな写真)

 下山日のザックは、とても軽くて、心も軽くなる。
 雲取ヒュッテ近くの芝地に出ると、すばらしい雲海が目に入った。
 小休止予定地の白岩小屋まで、雲海が崩れないでほしいと思った。

和名倉山(大きな写真)
両神半島(大きな写真)

 白岩小屋に着いたとき、雲海は、多少崩れかけてはいたものの、ほぼ原型を保っていた。
 大洞の谷には、ダムができたかのように、雲が溜まっていた。
 両神山は、半島のように細長く突き出していた。
 足元には、小さな島がいくつか、顔を出していた。
 そして空は、真っ青だった。

 その次は、霧藻ヶ峰で休んだだけで、三峯神社まで快調に歩くことができた。
 三峯神社の手前あたりから、ガスが漂い始めたので、雲の高さはそれくらいだったのだろう。