小雨の中、踏み跡を拾う
−北尾根から蕎麦粒山−

【年月日】

2010年10月31日
【同行者】 全部で3名
【タイム】

管理釣り場(7:06)−三工場谷出合(7:29)−尾根上(8:21-8:25)
−蕎麦粒山(9:38-9:47)−仙元峠(10:01)−57号鉄塔(11:33-11:50)
−大日堂(12:50)

【地形図】 武蔵日原 秩父 ルート地図

このあたりの紅葉はまだ早い
ハウチワカエデ紅葉

 台風直後のせいか、林道は、釣り堀の先にゲートがおいてあった。
 釣り堀も台風のため休業中だが、邪魔になってもいけないので、少し手前に自動車を止め、車道を行く。
 2日前に来たときにはなかった転石が、前日に降った雨の強さを物語る。

 ワサビ組合の小屋の先から、沢沿いの道に入る。
 滑りやすい橋で右岸に渡り、さらにしばらく行くと分岐があって、左岸に渡る。
 ここが、54号鉄塔の入口で、直進すると53号だ。

 ハイイロシメジの群生を眺めつつ、急斜面をジグザグに登っていく。
 時おり傾斜が緩むが、基本的には、急な支尾根をひたすら登る。

 この道は鉄塔巡視路だから、さほど明瞭ではないが、黄色いプラスチックの杭と、目印テープがあるので、間違えるところはない。
 細い枯れ木に、ヒラタケがついていた。

 とりつきから1時間ほどで、尾根上。
 54号鉄塔の少し上だ。

 ここから黄色の杭はなくなるが、か細い踏み跡に、控えめな目印はずっとついていた。
 尾根は、小さな下りを交えながらも、緩急を繰り返しながら登っていく。
 左に水流が見える先からやや急傾斜となり、やや疲れが出てきたこともあって、尾根をはずれて、左にトラバースする踏み跡に入ったのが、唯一のミスだった。
 このトラバースは、53号鉄塔に行く尾根にいくもので、尾根上に踏み跡はあったものの、枯れたスズタケが覆っていて、とても歩きにくく、直登するよりよほど疲れてしまった。

 もとの尾根に戻ってしばらくで、いきなり蕎麦粒山の山頂に飛び出した。
 登り出しからずっと小雨が降り続いていたが、さすがに疲れたので、ここで小休止した。

ブナ(大きな写真)
ミズナラ

 蕎麦粒山から仙元峠までの都県境は、ブナやカエデの多い、よいところだ。
 ここまでの登りではまだ、ほとんど紅葉を見ることはできなかったが、このあたりのハウチワカエデは、オレンジ色になっていた。
 仙元峠手前でシカが飛びたしたらしく、同行者が驚いた。

 仙元峠では休まず、下りにかかる。
 上部はブナの多い快適な道だが、足元が濡れているので、滑りやすい。

 足元の落ち葉の下には、チャナメツムタケが顔を出していた。

 傾斜が緩むと、ミズナラの多い道になる。
 巨木はないが、ここもいい感じのところだ。

落ち葉を踏む
大日堂

 明治神宮の看板のある大楢から、スギやヒノキの植林地を長くトラバースする。
 低木も生えていない殺風景な植林地は、見るものに乏しく、飽き飽きする下りだ。

 彩の国キャンプ村への分岐を見てしばらくで、ようやく57号鉄塔。
 ここで3度目の小休止。

 その先は、60号まで明瞭な巡視路を行き、再び植林地の中に入って急下降。
 大日堂のすぐ上の急斜面には、木で作った階段ができていた。

 大日堂の縁日がこの日だったら、たいへん賑わっていたはずだが、獅子舞の出る縁日はちょうど一週間前だったらしく、境内に人気はなく、静まり返っていた。