梅雨の晴れ間の金峰・瑞牆

【年月日】

2018年6月9−10日
【同行者】 全部で10名
【タイム】

6/9 大弛峠(10:03)−朝日岳展望地(11:07-11:17)−金峰山(12:38-13:00)
  −砂払の頭(13:48-13:58)−大日小屋(15:15-15:30)−富士見平小屋(16:23) 幕営
6/10 富士見平小屋(4:02)−瑞牆山(5:44-6:00)−富士見平小屋(7:39-8:12)−瑞牆山荘バス停(8:45)

【地形図】 金峰山、瑞牆山 ルート地図

 2年前とほぼ同じルートを歩いた。

 今回最も気がかりだったのは、天候だった。
 梅雨時には、予報に反して意外な好天に恵まれることもあるのだが、今回に関して言えば、その可能性は少なそうだった。
 それでも、一日目が曇り予報に転じたので、一抹の希望がないわけではなかった。

 登山口の大弛峠まで、問題なく順調だった。
 大弛峠でジャンタクを降りると、まずまずいい天気で涼しく、気持ちよかった。
 この日一杯は、天候に問題はなさそうなので、まずは安心した。

 最初はシラビソの樹林帯である。
 ルリビタキがあちこちで鳴き、足元にはミヤマカタバミやバイカオウレンが咲いていて、針葉樹林帯特有の匂いと相まって、初夏の山らしい雰囲気を醸し出していた。

バイカオウレン(大きな写真)
ミヤマカタバミ(大きな写真)

 比較的黙々と登っていくと、メボソムシクイ・キクイタダキなどの歌も加わって、森の中は賑やかになった。
 みんな次第に慣れてきたのか、こちらのパーティも賑やかになった。

 朝日岳手前のガレ場で小休止。
 おおぜいの登山者もここで休んでいた。
 ハイマツ帯に来るのは久しぶりだった。
 晴れてはいたが、雲は多めで、南側があまり見えないのは残念だったが、背後には甲武信三山がどっしりとそびえていた。

 朝日岳を越えると再び樹林帯に入る。
 バイケイソウの芽生えがみずみずしい。

 鉄山を巻くと最後の登りで、森林限界を一気に越える。
 登山者密度が一気に増えたような感じがした。
 山頂近くにはコメバツガザクラ・ミネズオウ・キバナシャクナゲなどがちょうどよい具合に咲いていた。

コメバツガザクラ(大きな写真)
瑞牆山(大きな写真)

 五丈岩前にはだいたい、予定通りに着くことができた。
 ここで大休止。

 今回はここが最高点だが、じつはここからの下りがとても長い。
 砂払ノ頭までは、気分のよいハイマツ帯が続く。
 足元にはイワカガミの花がとても多くて、美しかった。
 途中の岩場でとてもかっこよい女性が立っていたので、思わず写真を撮ってしまった。

コイワカガミ(大きな写真)
アズマシャクナゲ1(大きな写真)

 砂払ノ頭からは再び樹林帯に入る。
 こちらはシラビソよりコメツガが多い。
 大日岩から大日小屋にかけては、アズマシャクナゲが大開花してして、幻想的な雰囲気だった。

五丈岩(大きな写真)
アズマシャクナゲ2(大きな写真)

 富士見平小屋まで来ると、時間も時間だったためか、とても賑やかだった。
 設営・炊事もてきぱきと行えたが、着いた時間が遅かったため、最後はちょっと遅くなってしまった。
 暗くなる頃に雨が降り出したが、それも一時的で、夜はだいたい曇り案配で推移した。

 二日目は、瑞牆山に向かった。

 富士見平から天鳥川まではヘッドランプでの下りだが、足元の石が滑りやすくて、けっこう危なかった。
 山頂が近くなると、大岩の間を縫う急登になる。
 何も見えないとつまらない山頂なのだが、青空も見えていて、非常に幸福な気分で登っていけた。
 このあたりのアズマシャクナゲも、とてもよく咲いていた。

大ヤスリ岩(大きな写真)
ミズナラの道(大きな写真)

 瑞牆山からは、雲の切れ間から北岳・間ノ岳・富士山などが見え、八ヶ岳も一部がのぞいていた。
 金峰山の山頂部が見えなかったのは残念だった。
 足元にはツマトリソウの群落がほころんでいた。
 ここまで天気がよかったことに、感謝の気持ちでいっぱいだった。

 始発のバスに十分間に合う時間に富士見平に着いたのだが、少し前にテント場を出ていったグループがおおぜい、バス停でたむろしていた。
 始発に乗れずに時間をロスしたが、それも1時間ほどですんだ。

 電車に乗ってみると空は雲に覆われ、八王子あたりではもう、本降りになっていた。