大展望の岩稜帯
− 五郎山 −

【年月日】

2013年5月23日
【同行者】 単独
【タイム】

駐車スペース(8:58)−五郎山(10:47-11:04)−駐車スペース(12:13)

【地形図】 居倉 ルート地図

 北相木村までなら2時間くらいで行けるが、北相木から川上村まで、意外に遠い。
 それでも、五郎山登山口まで、3時間はかからなかった。

 町田市の施設の先あたりの路面が特に悪く、普通車では厳しい感じだが、その先は軽トラなら特に問題なく走れる状態だった。

 小沢を渡る少し手前の広くなったところに自動車を止めて、カラマツ林内の林道を歩く。
 なんだか乾燥した感じで、道路にシロバナノヘビイチゴがたくさん咲いていた以外に、草花は少なかった。

シロパナノヘビイチゴ(大きな写真)
新緑のカラマツ林(大きな写真)

 それでも、タチツボスミレ・フデリンドウ・ミツバツチグリ・キバナノコマノツメ・ミヤマカタバミなどの小さな花を見ることができた。

キバナノコマノツメ(大きな写真)
ミツバツチグリ(大きな写真)

 手作りの道標が二つ立つ登山口から、カラマツ林に入る。
 最初はトラバース気味だが、すぐ直登になり、急な登りが尾根に立つまで続いた。

フデリンドウ(大きな写真)
ワチガイソウ(大きな写真)

 カラマツが植えられる斜度のところにはすべてカラマツを植え、斜度のきついところは放置したのか、シラカンバ林になっていた。
 カラマツもシラカンバも明るい林なので、木の葉越しの光も強く、暑かったが、大きな石が点在するもっとも急なところを過ぎ、尾根の左手に回り込むようになると、涼しくて助かった。

ミヤマカタバミ(大きな写真)
シラカンバ林の急登(大きな写真)

 尾根の上に上がると、いきなり大展望が広がる。
 八ヶ岳が全山、見えるのがすばらしい。
 奥秩父は、三宝山・甲武信岳・国師ヶ岳・金峰山・小川山など。
 眼下には、白マルチで覆われた盆地の向こうに、天狗山・男山。

 御座山も立派だ。

八ヶ岳が近い(大きな写真)
金峰山も近い(大きな写真)

 ここから、ときおり三点支持を交えた、岩稜帯の登降となる。
 岩でないところはコメツガやカラマツが生えているのだが、ひどく乾燥した苔が痛々しかった。

 マキヨセ頭を過ぎ、二つ目の岩峰に立つと、キレットを隔てて、五郎山のピークが見える。
 一見して手のつけようがなさそうなのだが、それ以前に、キレットへの下り道が見あたらない。
 腰を下ろして頭を少し冷やしてから、下降点を探したが、ザイルなしには絶対に下れそうにないので、少し戻って巻き道を探すと、岩稜の北側に立派な道が見つかった。

両神山も近い
マルチに覆われた大地(大きな写真)

 キレットからは、岩稜の南側につけられた道をたどり、五郎山へは、ピークの東から戻り気味に登っていく。
 このあたりに、危険なところはまったくなかった。

 五郎山三角点からは、主として奥秩父が望まれる
 八ヶ岳は、ピークから10メートルほど西に行ったところからよく見えた。

マキヨセ頭から望む五郎山ピーク
五郎山から前衛峰を振り返る(大きな写真)

 大休止ののち、来た道を戻る。
 ほぼずっと急降下なので、帰りはあっという間だった。

 登山口近くにある幻の滝も見に行った。
 数段のナメ滝だが、花崗岩でできた山にはちょっと異質な感じの滝だった。