信仰の里山
- 金剛萱往復 -

【年月日】

2012年1月28日
【同行者】 単独
【タイム】

土谷沢登山口(11:50)−金剛萱(12:51-12:58)−小屋掛け(13:18-13:31)−土谷沢登山口(13:46)

【地形図】 下仁田 ルート地図

土谷沢手前の馬頭尊
第一の不動像

 先日、袖萱(ソデガヤ)に行ったので、同じように山名に「萱」のつく金剛萱を歩いてきた。
 袖萱に登ったコースのある北面は険しかったが、南側は緩斜面で、のどかな雑木林が広がっていた。
 この緩斜面がかつて、茅刈り場だったのだろう。

 一方、金剛萱は、登路のある西側は急傾斜だが、北側は、平坦地といえるほど緩やかな斜面が広がっている。
 こちらの茅刈り場は、その緩斜面あたりなのだろう。

 古い地形図を見ると、登路がないのだが、電子国土の二万五千図には、西側の土谷沢集落手前から金剛萱へ至る破線路が記載されている。
 前日の金曜日に宴会があり、あまり早起きするのも苦しいので、この破線路を往復してこようと考えた。

 白石工業の工場の先、道路が広くなったところに軽トラをとめて、登山口を探したが、いつものようにはっきりした登山口は見つからなかった。
 橋のたもとに、比較的新しい馬頭観音の石塔があり、青倉川に沿う消えかけた踏みあとがあったので、少し入り込んでみたが、その道は単なる左岸歩道の痕跡らしかった。
 それではダメなので、強引に尾根によじ登ってみると、ちょっとした鞍部を旧道が越えており、馬頭観音の立像が落ち葉に埋もれるように立っていた。

 尾根の上に、消え消えながら踏み跡があるが、破線路にふさわしいほどの道は存在しない。
 植林地の中を急登していくと、屋根と壁のついた、立派な小屋掛けがあり、廃林道を渡る。

 小屋掛けには腰掛けやストーブもあり、ほとんど使われていないようだったが、煙突はまだ新しかった。

 そこからやや傾斜が緩むが、すぐにまた急登になり、最初の不動像を見る手前はかなりきつかった。
 その先ははっきりした尾根になり、周囲は雑木林で明るい。

普寛行者像
役の行者(大きな写真)

 雪も出てきて、リョウブの木が倒れたわきに、普寛行者の坐像。
 倒木がよく、石像を直撃しなかったものだ。

三宝大荒神石塔
第二の不動像

 さらにしばしで、二番目の不動像と三宝大荒神と彫られた石塔。
 このあたりから、そこそこ積雪も出てくるので、キックステップで登る。
 振り返ると、雑木越しに浅間山も見えてくるが、噴煙と雪煙がないまぜになった白煙が山体を覆っており、あまり美しくなかった。

御嶽座王権現立像1
御嶽座王権現立像2(大きな写真)

 山頂の南側が開けていて、小沢岳は無傷で見えていたが、その他で、顕著なピークは望めなかった。
 東側に近く稲含山がそびえていたが、潅木越しだった。

なんの像だろうか
大日如来か

 ピークには、御嶽座王権現立像と大日如来かと思える石仏と、もう一体の神像が立っており、数基の石祠が祀られていた。
 踏みあとは、山頂の西へも続いていた。
 少し下ってみたが、思わしい石仏なども見当たらなかったので、戻ることにした。

小沢岳が近い
やけに大きな狸?の足跡

 風が強かったので、小屋掛けで少し休んだだけで、基本的にもとの道を戻った。
 土谷沢から先の旧道は、馬頭観音像の前後が残っていただけで、すぐに荒れた道となった。
 荒れた廃道を下って行くと、地形図にある取付きより少し下流に出た。

雑木林
清流荘の風呂

 この日は、一旦市街地に出たのち、清流荘に行った。
 野天風呂しか使えず、脱衣所も浴槽も吹きさらしだったので、とても寒かったが、ずっと浸かっているとそれなりに温まった。