ようやく目にした表妙義の大観
−本宿から御堂山−

【年月日】

1995年12月26日
【同行者】 単独
【タイム】

本宿(11:52)−小滝(12:34)−ばば岩(13:05)
−御堂山(14:08)−本宿(15:12)

【地形図】 荒船山、南軽井沢

じじ岩
 ここには何の目印もないのでちょっと困るが、左はすぐに尾根をからんでいくようだったので、本線とおぼしき右の道を行くと、ようやく本格的な登山道。
 沢沿いの道だが、部分的に落ち葉が厚く散り敷いており、ときどき落とし穴のようにもぐってしまう。

 小さなケルンを見ると、前方に岩からしみ出た水がつららとなって垂れ下がっている。
 スギの美林を登りきるとじじ岩・ばば岩との分岐だった。
 ここはじじ・ばば方面へ。

 尾根を行くとすぐに顕著な岩峰が見えてくる。
 岩場は西側をトラバースし、じじ・ばばの鞍部でふたたび尾根に出た。

 表示板のようなものがないので、どっちがじじ岩でどっちがばば岩だかわからないが、手前の岩は根元より先の方が太いというスリコギ状の不思議な形をしていた。

 ここの岩は凝灰岩の一種らしく、フリクション抜群なので地下足袋ならけっこう登れそうな感じだ。

 奥の岩の先に登る気になれば登れる小岩峰があったが、風が強いのでパスし、その基部で大休止。

 南側の展望が広がり、鹿岳や稲含山などがのぞまれるが、午後の太陽が南に回ったところだったので、逆光だったのは残念。
 その後じじ・ばば分岐まで戻り、御堂山へ。

 雑木の尾根をほんの少し急登してスギの植林のピークに登り、その先の植林の中をトラバース。
 頑固に尾根をトレースしないところを見ると、この道はもとは植林・育林のための仕事道だったのだろう。

 スギ林を抜けると道形が不鮮明になるが、急登しばしで御堂山。
 山頂の北側の雑木が展望用に切られているので眺めはよい。

 ここからの展望のハイライトは表妙義。
 順光の光線状態で、表妙義全山を目前にできたのははじめてだ。
 そういう意味で、この御堂山はなかなか貴重なビューポイントだ。

 裏妙義の向こうには浅間隠山がかっこよくそびえており、ずっと左には雑木越しだが、浅間山が純白に輝いていた。
 相変わらず冷たい風がやむことなく吹いていたので、せっかくの妙義の大観だが、お茶を一杯飲んであとにした。