ノポットから子ノ権現

【年月日】

2015年12月5日
【同行者】 単独
【タイム】

原市場中学校バス停(7:37)−周助山(8:11)−ノポット(8:35-9:10)
−竹寺鐘楼(10:59-11:13)−子ノ権現(12:19-12:24)−吾野駅(13:33)

【地形図】 正丸峠 原市場 ルート地図

 原市場中学校前のバス停から少し戻って、信号を左折する。
 ここは道がカーブしているので、渡りにくい。

 すぐに右折する道に入り、しばらく行くと、地元によって建てられたと思しき手製の道標が「周助山」を示していた。

ニガクリタケ(大きな写真)
サザンカ咲く(大きな写真)

 人家のわきを抜け、道標に従って左折し、コンクリ道に入る。
 墓地が見えてくるとまた道標があるので、枯れ沢状の山道を登っていく。
 スギ林なのに、ニガクリタケがとても元気にしていた。

 いささか急登だが、距離は大したことがなく、ブルーテープの目印もついていて、ほどなく小尾根の上に立つ。
 ここは支尾根の上なので、踏みあとを南に行けば゛、「周助山」に着く。

 ネットの情報やガイドの中には、「登戸」三角点に「周助山」と記載したものも散見されるが、おそらくこの小ピークが「周助山」なのだろう。
 ここからは、立派な尾根道を西へ向かう。

 山林所有者が尾根で異なるのか、間伐などの手の入ったたところとそうでないところの差が歴然としていて、面白い。
 適切な時期に適切に間伐されたらしきところは、下層にヒサカキやカシ類が繁茂していて、理想的なスギ林になっているが、時期を逸したところは下層に何も生えておらず、殺伐とした林になっていた。

 地形図上のノポット(登戸三角点)で、早くも大休止。
 ノポットとは奇妙な山名だが、おそらく実際にそう呼ばれていたものを作図の際に記載し、点名には「登戸」の字を充てたのだろう。

マンリョウ(大きな写真)
忘れ物か

 木漏れ日ではあるが、風もなくて暖かい。
 荷物をいくらか軽くして、さらに尾根を行く。

 この尾根は二度目だが、20年近く前の記憶は全くない。
 基本的には、標高点をたどりつつ、尾根を忠実に行けばよい。

 ずっと植林地を行くので、花など期待できるはずもないのだが、野のサザンカが艶やかに咲いていたり、マンリョウが赤い実をつけていたりすると、なごむものがある。

 道路を渡った先の501メートルピークは、以前は新しい植林地だったのだが、すでにヒノキが育ってしまい、展望なし。

 奥秩父線第47号鉄塔の小広場でミスしかけたが、すぐに修正し、ここからしばらくは送電線に沿って歩く。
 この前はここから仁田山峠に向かったようだが、この日はさらに尾根を登る。

小持山・妻坂峠・武甲山・武川岳(大きな写真)
イロハモミジ紅葉(大きな写真)

 45号鉄塔の先から防火帯に出るとワラビが枯れていて、春には期待できそうなところを過ぎ、44号鉄塔からは、正面に大持山・小持山・妻坂峠・武甲山・武川岳などが見える。
 この日初めての展望地だが、見える方向が限られており、送電線も目障りだ。

 ここを下れば送電線と別れて、牛頭ノ峰というピークを越えて、小殿から竹寺に行く道に出る。
 このあたりを歩いたのは最近なので、ルートミスを気にする必要はなくなった。

 豆口峠へ直行する分岐に入り、しばらくトラバースして尾根に戻れば竹寺の鐘楼で、丸太のベンチが置かれていた。
 ここで小休止。ノポットからここまでは長いけれど、途中に思わしい休憩場所もなかった。

 鐘は、戦後に鋳造されたもので、「天王山八王子平和之鐘」と鋳込まれていた。
 古い鐘が戦時中に供出させられ、戦後に新鋳されたのがこの鐘なのだろうか。

 正面には関東平野が望まれ、後ろ側からは、有間山・蕎麦粒山・川苔山・長尾ノ丸などがよく見える、気持ちのよい展望台だった。

天王山八王子平和之鐘(大きな写真)
山ノ神(大きな写真)

 低山だけあって、このあたりではカエデ類の紅葉がまだ十分残っていた。

 先へ向かうと、竹寺からの道を合わせる。
 その手前の小ピークには、電波塔が立っているが、ひっそりと立つ山ノ神の石塔もある。
 豆口峠を過ぎると、やや急登で新館ノ頭というピークを越える。
 奥武蔵の核心部に近いところなので、このへんはハイカーの姿も多い。

 子ノ権現は、いつものように賑わっていた。
 あまり賑やかなのは苦手なので、早々に下山にかかる。

モミ大木(大きな写真)
子ノ権現から伊豆ヶ岳(大きな写真)

 スルギ尾根やイモリ山にも十分行ける時間だったが、下調べをしてこなかったので、素直に表参道を下った。
 ここは車道に出てからが、ずいぶん長い。
 それでも13時半ごろには吾野駅に着くことができた。