このコースを行くのは、18年ぶりだった。
今回は、その逆コースを計画したのだが、小川町駅から笠山まで歩くのでは車道歩きが長すぎるので、皆谷バス停までバスを使い、芦ヶ久保駅に下山することにした。
二十二夜塔
| エンコウカエデ
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軽い冬型気圧配置とはいえ、比較的暖かい朝だった。
皆谷バス停から少し先の、青い登山口道標の脇から集落の中を登っていく。
庭には、柚子やみかんが鈴なりで、やはり暖かいところなのだなと思わせられた。
「外秩父7峰縦走大会」に使われる道標に従って、ショートカットを交えながら登っていく。
登山道の入口まで小1時間だが、ちょうどよいウォーミングアップになった。
最初はちょっと荒れたアカマツ林。
その先は、スギの植林地とコナラを中心とする典型的な雑木林のパッチワークとなる。
女性の名前で建てられた二十二夜塔があったが、どのようないわれがあるのだろうか。
林道を2度渡ると傾斜が出てき、ひと登りで笠山西峰に着いた。
北側が伐開されていて好展望。
広大な関東平野を隔てて、日光連山・赤城山・榛名山・谷川連峰あたりが望まれる。
雲のために浅間山は見えないが、浅間隠山は見えていた。
東峰からは樹林越しながら同じ風景が見えていた。
笠山神社にひと気はなかったが、新しい御幣が下がっていた。
少し下って、林道を渡ると七重峠。
車道を渡るところに、昔懐かしいマツダランプの道標があった。
堂平山の山頂手前は広い芝生で、パラグライダーの練習場だが、この日は模型飛行機が飛んでいただけだった。
天文台の敷地にベンチがあったので、ここで大休止。
かなたには、新宿の副都心や池袋の高いビルなどが望まれた。
天文台のまわりは公園として整備されており、トイレや自動販売機があり、中年のライダーたちが憩っていた。
このあたりは紅葉がまだ残っていたし、寒桜も咲いていた。
堂平山からは山道と車道を出たり入ったりする。
歩きにくい階段を登ると剣ヶ峰。
名前からして山岳信仰に関係ありそうだし、「摩利支天 剣峯大神 大山祗命」の石碑も残っているが、罰当たりなことに、巨大な電波塔がピークを占拠している。
大正時代の道標
| 剣ヶ峰の石碑
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快適な雑木林の尾根をしばらく歩くと白石峠。
外秩父7峰縦走大会の道標は、ここから874メートルピークを経て定峰峠に向かっているが、われわれはここから車道をしばらく歩いて、高篠峠へ向かう。
馬頭尊
| きれいに刈られたお茶畑
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変形十字路の高篠峠でひといき入れ、近道するためヤブに入って車道を二度渡ると、その先からは、再び雑木の尾根になる。
丸山へ行く道を分かれて大野峠方面へ少し下ると、絶好の展望地。ここは休みをとりたいようなところだった。
大野峠で車道を渡ると、芦ヶ久保へはずっと、スギ林の中を下っていく。
久しく以前に見た覚えのある馬頭尊のあるあたりは、道ばたにオカメザサの群生やお茶の木が生えているから、かつて人家があったのかも知れない。
自動車の音が近づくと、広いお茶畑のある赤谷。
芦ヶ久保駅に着いたとたんに電車が行ってしまったのは、ちょっと残念だった。
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