道標にシジュウカラ
 |
蓑山権現の前でホオジロ
 |
皆野分校あとでかつてを偲ばせるものは道路側のフェンスだけだ。
時代も変わったから、ここに学校があったことを記憶する人も少なくなっただろう。
自転車で黒谷に向かうのだが、風のない日で助かる。
道路に沿う畑でジャガイモを植えている人を見かける。
植え穴を掘る人、種芋を切って灰をまぶす人、植えて土をかける人と家族総出の作業だ。
でも、ジャガイモ植えにはまだ早すぎる。
聖神社の近くに自転車をとめて、和銅遺跡の方へ歩いていく。
日だまりの畦にはオオイヌノフグリが咲いていて、早春らしい。
下山集落を抜けると、登山道になる。
登山道入口の道標の上で、シジュウカラが遊んでいた。
周囲は浅い雑木林。
伐採して数年を経た感じで雑然としている。
樹下にはアカガシやシラカシの幼樹が多い。
意外に急登だが、すぐに観光道路を行き交う自動車の音が聞こえてき、山頂公園に出る。
公園内にはコナラやヤマザクラの木が残っていて、いい感じ。
このコースは、舗装道路を通らずに山頂に出られるから、ありがたい。
蓑山権現の狛犬
 |
市街地のウメの木でムクドリ
 |
風がほとんどないので、開けたところにあるベンチに腰を下ろす。
今日は、手に入れたばかりの木質コンロ、マジックフレームの試し焼き。
けっこう重いから、縦走には持っていけないが、日帰りの里山でなら使えるかも知れない。
ベンチのそばのアカマツがあったので、燃料は松ぼっくり。
点火は簡単だが、300CCほどのお湯を沸かすのに、約12分。松ぼっくり(小)を18個要した。
ということで、火力的にはあまり使えないと思われる。
コーヒー一杯飲んで、下山にかかる。
ここからの下山路の記憶が定かでないので、とりあえず北の方へ歩いていくと、新築中の榛名神社の前に、蓑山神社を経て皆野駅という道標があったので、そちらを下る。
一般的には蓑山神社と呼ばれているが、昔、老人に正しくは蓑山権現というと聞いたことがある。
かつては暗くひっそりとした神社だったが、ずいぶん整備されていて、隔世の感がある。
新しいフェンスにホオジロがとまっていた。
一帯には、狛犬や灯籠など、古い石造物と新しいのとが混然としている。
以前にはなかったブル道を渡り、山の西側をずっとトラバースしていくと、見覚えのあるかつての登山道に合して、観光道路を渡り、順調に下山できた。
分校あとを示す石碑近くの老梅は、今少しで咲きそうだ。
梅の枝の後ろから、ムクドリが顔を出していた。
|