春の花いっぱいの武川岳

【年月日】

1992年4月17日
【同行者】 単独
【タイム】

タイムとらず

【地形図】 正丸峠 秩父

 おととい妻坂峠まで登って武川岳を断念したので、みごとに晴れあがったこの日は、朝からじっとしていられず、またもや生川に向かった。

 道ばたには先日同様の花が咲いているが、今日は写真を撮ったりしないでさっさと登った。
 太陽の光をいっぱいに浴びると、アズマイチゲの花が開く。
 アズマイチゲの群落は白い花をみごとに開いていた。

 妻坂峠に立つと、空は真っ青だが、秩父側からの風が強い。
 峠周辺のカタクリ群落がちょうどみごろだった。
 西側斜面にはここからもずっとカタクリが群生している。

 ヤマトリカブトもすでにみずみずしいトウをたてはじめていた。
 ユリワサビも満開になるとめだつ花だ。
 それらを見ながら緩斜面と急登をまじえた登りを行くと、武川岳はすぐだった。

 山頂には毎日が日曜日らしい年代の人々が憩っていた。
 その中に腰にさげたラジオのボリュームをいっぱいにあげて、なおかつ大きな声話をしている夫婦がいたので、そのやかましさに閉口して山頂から離れたクリの木の下で食事にした。

 ラジオ騒音夫婦がいなくなったので山頂に戻り、春の日差しを浴びながらベンチで昼寝。
 目をつぶっているとこんどは別の夫婦がやってきて、またもやカタクリがあまり咲いていないのでつまらんつまらんと言いはじめた。

 それをきいて、単独で登ってきた女性がツツジが咲いていないのでつまらんつまらんという話をはじめた。
 聞いているとばかばかしいので耳せんをしてひと眠りした。

 のどかな山頂で1時間あまりを過ごし、ゆっくり下った。
 登りでは見過ごしていたが、ミヤマカタバミが今日は美しい花を咲かせていた。