全方向大展望
−初秋の岩岳−

【年月日】

2026年10月9日
【同行者】 単独
【タイム】

岩岳スキー場駐車場(9:48)−天狗の庭(11:05-11:38)−岩岳(12:28)
−岩岳スキー場駐車場(13:55)

【地形図】 塩島 白馬町 ルート地図

 時間も時間だったので、岩岳スキー場の駐車場には、けっこうな数のクルマがとまっていた。
 登山道を示す道標はないので、アプリに従って登山口へ。

雨飾山
金山・火打山

 しばらく車道を行く。
 コンクリ道とダートだが、轍はついているから、クルマが来ることもあるのだろう。

 尾根への登り口からいきなり、長大な階段道が続く。
 これにはかなりまいった。

 センボンヤリの閉鎖花やミヤマママコナが足元に。
 伐採後の荒れた灌木帯で、見るものは少ない。

リンドウ
センボンヤリ

 大きなアンテナの建つところから傾斜が緩んで、階段なし。

 しばしで天狗の庭。
 ベンチがあるので、ここで大休止。

 マウンテンバイクの若者たちがときどき通る。

 樹間から、白馬三山が望まれた。
 スキー場に出るが、登山道は、ゲレンデの横についている。
 当然ながら、大展望。

鹿島槍・五竜
不帰

 ゲレンデと自転車道と登山道が交錯して、なんだかわからなくなるが、山頂が見えているので、まっすぐ登っていく。
 山頂付近は行楽地で、観光客が歩き回っていた。
 日本人の割合は50パーセントくらいかな。

 改めて周囲を見回すと、快晴な上、ほぼ全方位の展望だった。
 東側には、雨飾山から妙高連峰。プリン山はここからはプリン型に見えない。

 地蔵山というのがよく目立つのだが、あまり著名な山ではない。
 堂津岳が見えて嬉しい。
 岩戸山が目の前に立ちはだかっているのだが、堂津岳から南へのヤブ尾根がとても立派だ。

槍・杓子・白馬
堂津岳

 西側には、後立山がほぼ全山。
 鹿島槍は当然、いつもとちょっと違う形。
 五竜・唐松・不帰・白馬三山と続く。

 白馬岳がそこそこ近く見えるので、2005年8月10日を思い出す。

 その日、早暁に蓮華温泉幕営地を発ち、雨の中、3時間かかって白馬大池。
 登高を続けたが、雨脚はさらに強まり、ものすごい雷雨となった。とてもじゃないが稜線には出られないので、雷鳴が轟く中、樹林帯で小1時間も立ち尽くした。

 雷がおさまったところで稜線に向かったが、三方境で、最も年少の仲間がモームリとのたまった。
 雨は多少マシになったが風がひどく、その子を岩の割れ目に押し込んで少し休ませ、どうにかこうにか白馬岳まで登り、頂上宿舎で幕営の手続きまですませた。この日の行動時間は11時間。

 ところが、テント(たしかダンロップの4.5人用)を立てようとしたところで、暴風に煽られてポールが折れてしまい、幕営不能に陥った。
 テントが張れないという状況の中で、荒れ狂う風の中、とりあえず仲間たちの有り金を確かめた。

 そもそも、一泊1000円以内で山旅するつもりなんだから、みんなお金なんか持ってきてないのだ。
 心配したが、食事なしなら山小屋に泊まれるお金があったので、その晩はみんな、小屋の布団で眠った。おれは同僚とふたりで、折れたテントポールをなんとか修理して眠った。

 翌日は、不穏な雲行きながら雨ではなかった。
 とはいえ、天気予報は非常に悪く、豪雨の再来を予想していた。
 予定では不帰のキレットを通過して唐松岳までということだったが、あんな危ないところに行けるわけがない。

 もう下山しようと言うと、若い仲間は、不帰に行きたいとごねた。なんと健気なと感動したが、行ったら命の保障はないから、下山しようと説得した。
 危険な大雪渓を下るのもありえなかったので、鑓温泉のルートで下山。その日は白馬尻の小屋で幕営した。

 翌朝は、白馬駅まで下山するだけと思っていたら、夜半から再び豪雨に襲われ、朝起きたら、テントが小さな池の中に浮いていた。

 駅までの登山道・車道もほぼ川で、道路をまたぎ、しぶきを上げて轟々と流れる支流が恐ろしかった。前日、大雪渓コースでは岩の大崩落があり、登山者が巻き込まれて捜索中とのことで、ヘリがブンブン飛び回っていた。

 白馬グランドホテルで汗を流し、来た時同様鈍行で、ゲームで盛り上がってキャーキャー言いながら、秩父に帰ったのだった。

 あれから21年の歳を重ねた。

 そこそこ疲れたので、山頂から乗り物(ゴンドラ)に乗って帰ろうと思ったが、下りのチケットは売ってなくて、往復2900円ですと言われた。
 山頂から往復と言われてもなぁ・・。

 歩いて下って、2900円得したと思って美味いものでも食べたほうがいいかなと考え、歩いて下山した。