日本が見える
−聖山−

【年月日】

2024年10月31日
【同行者】 単独
【タイム】

田中角栄の碑(9:31)−聖峠(10:15)−聖山(10:44-11:34)
−田中角栄の碑(12:24)
薬師公園(12:54)−電波塔ピーク(13:30-13:47)−薬師公園(14:17)

【地形図】 麻績 ルート地図

 佐久盆地に出たとたん、速度規制になりそうなほど、ガスっていた。
 天気が回復しなければ別の山に転進するつもりで麻績村まできてみたら、聖山の頂稜のガスがとれ始めていた。

田中角栄の碑
ハイイロシメジ

 薬師公園駐車場の手前から、別荘地に向かう、ちょっと荒れた林道に入る。
 別荘地手前からは、いい道。

 聖山登山道入口を示す道標をちょっと過ぎたところに、数台分の駐車スペースがある。

 でっかい石碑があったのでなんだろうとよく見ると、「陸上自衛隊の偉業を讃えて 流汗淋漓峻険を征す 田中角栄」と刻まれていた。
 陸上自衛隊がたいへんな苦労の末、険しい山に道路か何かを作ったという意味なんだろうが、ここは聖山山麓の別荘地で、陸上自衛隊が苦難の工事をしなければならないような場所ではない。

 意味はよくわからないのだが、田中角栄さんの字はとても端正で、気持ちのよい筆致。
 肩書がないのも感じがよい。

鹿島槍・五竜
唐松・天狗・鑓

 道標からもさらに舗装道路は続くが、傾斜が急で車で走る気にはならない。
 やがてダートになり、車道が終わる。

 登山道はほぼずっとカラマツ林を穏やかに登っていく。
 ハナイグチがひとつ、出ていたが、これは今年最後のハナイグチだろう。

高妻・妙高・黒姫・飯縄
八ヶ岳

 聖峠から尾根歩き。
 ここはブナ・ミズナラを中心とする雑木林だ。

 傾斜はほとんど泣く、紅葉もそれなりに見られて、気分がよい。
 あずま屋のあるピークのすぐ先が、山頂だった。

 大きな電波塔が建っており、山頂の西側まで車道が登ってきているようだったが、三角点周辺はごく普通の山頂だった。

 それにしても、とてつもない展望台だった。

 いつものランドマーク・鹿島槍をまずは見つける。
 その右は、白馬岳まで。
 雪はまだ積もっていない。

 形のよい蓮華岳の左は電波塔のため見えず。
 木が少しあって、西側は、大天井岳から大滝山あたりまで。

 常念岳がない !
 ないはずはないので、よく見ると、奥穂っぽいピークが頭を出しているので、常念はそのすぐ左の目立たないピークらしかった。
 西から南へは、乗鞍岳や中央アルプスが見えていると思われたが、もやのため、はっきりとしなかった。

 南は、中信地区の無数の低山。
 南東は、八ヶ岳。

 東は志賀高原から根子岳だが、さほど印象的なピークは認められない。

戸隠
福満寺

 北は、善光寺盆地を隔てて、北信と頸城の山々。

 斑尾山はあまりにも低く、飯縄山・黒姫山・戸隠連峰・妙高プリン山がずらりと並んでいた。
 妙高の左はおそらく、堂津岳の尾根だと思われる。

 あまりにもすごい展望なので、ガスに点火するのも忘れていたが、ここで大休止。

 帰りは来た道を戻った。

 山頂近くにハイイロシメジの大群生があった。
 虚空蔵山でも見たのだが、けっこうたくさん出ていたので、摘んでいくことにした。

 下山後、自動車で薬師公園に戻り、福満寺にお参り。
 由緒書きによれば、福満寺は、平安時代の創建で、開基は円仁だという。
 円仁さんは、どこにでも出てくるなぁ。

 本尊の薬師如来は平安仏。
 それ以外にも、鎌倉仏を含め、五体の仏像が重文だという。
 これは眼福に与りたいところだが、拝観には予約が必要らしい。

 いつか見にきたい。