リンドウ咲く
- 霊仙寺山 -

【年月日】

2022年9月10日
【同行者】 単独
【タイム】

霊仙寺遺跡駐車場(7:47)−霊仙寺山(10:45-11:18)−霊仙寺遺跡駐車場(12:57)

【地形図】 若槻 信濃柏原 戸隠 高妻山 ルート地図 (マウスホイールで拡大・縮小可)

 霊仙寺は、中世に存在した修験寺院らしい。
 伽藍の規模はそれほど大きいとは感じないが、そこそこ立派な施設で、行者たちが暮らしていたことがうかがえる。

霊仙寺遺跡
ベニナギナタタケ

 駐車場から廃寺跡へは、杉並木の中を行く。
 つい最近掃かれたのか、足元の苔がきれいで、踏むのが申し訳ない。

 登山道に入ると雑木林だが、傾斜は緩い。
 ミズナラの実がたくさん落ちていて、今年のミズナラが豊作だということがわかる。

 きのこはそれなりに出ているが、ベニタケ科の不食きのこが多い。
 カラマツが混じり始めても、ハナイグチは出ていなかった。

 覚悟はしていたが、胸を突く急登開始。
 急斜面を、情け容赦もなく登っていく。
 周囲はずっと二次林だ。

オヤマボクチ
リンドウ

 標高を上げていくと、陽のさすところにオヤマボクチやリンドウが咲く。
 リンドウはかなり多く、花のない道をずっと登るのかと思っていたので、ありがたかった。

 タムラソウも咲いていて、クジャクチョウやウラギンヒョウモン、イチモンジセセリなどが吸蜜していた。
 とはいえ、さすがにこの時期になると、羽の傷んだ個体が多い。

ハナイカリ
キアゲハ

 天気はよくなく、ガスがかかっていたが、降り出すような気配はなかった。
 相変わらず暑く、頭に巻いたタオルは、いつものごとくずぶ濡れだった。

 灌木帯と針葉樹林帯が交互に出てくると、花も多くなる。
 ハナイカリ・マツムシソウ・ミヤマコゴメグサ・ウメバチソウなど。

ウラギンヒョウモン
イチモンジセセリ

 傾斜が緩み、飯縄山の分岐を過ぎると、すぐに山頂広場。
 ここにもマツムシソウやウメバチソウが咲いており、コキンレイカの花殻もあった。
 北東尾根や北尾根の踏みあとは、刈られておらず、事実上ここが行き止まりなのだった。

 この日は思ったより、スムーズに登ることができた。
 ここで大休止。

マツムシソウ
ミヤマコゴメグサ

 ガスがやや濃くなってきて、不穏な感じにも見えたので、下山にかかる。
 来た道を戻るのだが、赤土の急斜面で何度か、尻もちをついた。

ハナビラタケ
ツノシメジ

 下部のカラマツ立ち木にハナビラタケが出ていたので、いただいて帰ろうとしたら、近くのミズナラから熊の成獣が降りてきた。
 こやつはヤル気なんだろうかと思って緊張したが、おとなしく立ち去ってくれた。

 ハナビラタケは持っていった袋に入りきらなかったので、二つに割って持ち帰った。
 ツノシメジを見たのは久しぶりだった。