妙高金山

【年月日】

2022年8月22日
【同行者】 単独
【タイム】

駐車スペース(8:01)−1949峰(10:07-10:09)−金山(11:51-12:24)
−水場(14:35-14:38)−駐車スペース(15:11)

【地形図】 妙高山 雨飾山 ルート地図 (マウスホイールで拡大・縮小可)

 笹ヶ峰から峠を越えるルートならもっと近いのだが、この道路の工事終了は来年になるという話だった。
 山は逃げないのだから、来年登ればよいのだが、自分の体力は、来年までそのままというわけではない。
 いま登りたい山には、早く行くに越したことはない年齢になったのだと思う。

ブナ林
チチタケ

 ロングドライブになるので、前日早めに出て、姨捨SAで夜明かしした。
 長野市から白馬に行く裾花川沿いの道は、狭くてヘアピンが多く、とても疲れるので、遠回りだが安曇野インターから北上する道に入った。
 ここはえらく遠いが、快適に走れた。

 登山コース自体が長いので、早立ち必須と思っていたが、登山口に着いたのはすでに8時前だった。
 結果的に問題はなかったのだが、これはあまり褒められない。

 尾根に上がるまでしばし急斜面だが、ジグザグに登っていくのでさほど苦しくない。
 最初からブナ原生林で、立派なブナがとても多い。
 足元にはオクモミジハグマが咲いていて、ミドリヒョウモンらしき蝶が吸蜜していた。

 ベニタケ科やテングタケ科のきのこがけっこう出ていて、チチタケも多かった。
 これは帰りの楽しみとする。


マツムシソウ

 かなり登ってようやく、水場のある広場。
 登山道わきに小さな流れがある。
 まだ早いので、休まず登る。

 ペースはいつもと変わらなかったと思うが、この日はとても暑く感じた。
 頭に巻いているタオルはすぐにずぶ濡れになり、何度も絞りながら行った。

 標高1741メートルの小ピークあたりからブナがなくなって、シラビソやダケカンバの森になる。
 その先は、岩溝の中を登っていくところで、歩きにくい。

クルマユリ
カミキリムシ

 小さな登り下りもあるが基本的には急な登りが続く。
 岩場でマツムシソウが咲いていたが、これは鹿の食べ残しなのだろうか。

 道ばたに「天狗まで2H」と書かれた表示があって、がっくり来る。

 1949メートルピークのすぐ手前で、二人連れに追いつき、たまらずザックを下ろした。
 その人たちは、おれより40分ほど前に登り始めたと言っていた。

ウサギギク
イワカガミ

 ここまで2時間かけて登って、水平距離にして全行程の半分くらいだから、先が思いやられた。
 ここから天狗原まで、絶望的に長い。

 とはいえ、直登しなければならないのは標高差200メートルくらいで、その先はトラバースだからなんとかなると自分に言い聞かせて、黙々と登る。
 天狗原ピークのやや手前で傾斜が緩み、草原状の尾根となる。
 風もいくらか吹いていて、疲労感が軽減された。
 ただし、焼山方面の展望は今ひとつだった。

 天狗原を越えると金山まですぐかと思いきや、盛大に下らねばならない。
 これは、悲しい。

タテヤマリンドウ
ウメバチソウ

 鞍部にはハクサンコザクラの群落。
 ここから先は、ほぼ花の道と言ってよかった。
 クルマユリ・ハクサンフウロ・イワカガミ・ウサギギク・タテヤマリンドウ・オヤマリンドウ・イブキトラノオ・ウメバチソウ・ミヤマキンバイ・ミヤマコウゾリナ・ミヤマキンポウゲ・ダイモンジソウ・ヨツバシオガマ・エゾシオガマ・サラシナショウマ・ニッコウキスゲ・シナノキンバイなど。

 最後の登りで、一人のハイカーを追い越し、金山に着いたのは12時少し前だった。
 天狗原で12時を回るようなら断念と思っていたが、想定していた時間内に登れたので、安堵した。
 ここで大休止。

シナノキンバイ
ハクサンコザクラ

 帰りは来た道を戻るのだが、下り一方でなく、登りもあるのでいくらか慎重に行った。
 ザックも少し軽くなり、草花写真を撮る余裕もできた。

 この日は行動用・食事用に2リットルの水を持参したのだが、帰りに水場に着くまでにほぼ消費した。
 これほど暑い日には、3リットルはあったほうがよい。

 ブナ林でチチタケを摘みながら下ったら、けっこうな収穫になった。