タガソデソウ咲く
− 蒸し暑い伊那権現山 −

【年月日】

2019年6月18日
【同行者】 単独
【タイム】

伊那スキーリゾート(6:47)−権現山(8:53-9:23)−二合目(10:07)
−伊那スキーリゾート(11:26)

【地形図】 伊那 伊那富田 宮ノ越 木曽駒ケ岳 ルート地図(マウスホイールまたは左下のズームで拡大・縮小)

 朝が早いせいか、スキー場の駐車場に自動車はとまっていなかった。
 ゲレンデ横の車道は簡易舗装でゲートはないが、傾斜が急なので、入り込まないでよかった。
 登山口はリフト終点の少し上だった。

 沢沿いの登山道を行く。
 フタリシズカが咲いているが、それ以外に花は見かけなかった。

 小沢を渡って間もなく、支尾根に上がる。
 雑木林なのでもっと花がありそうなのだが、やはりもう、真夏に近づいているのかもしれない。

 トラバース少しで土俵あと。
 地元の人々が山仕事の合間に相撲をとったところだという。
 このような歴史を説明板で残すことも大切だなぁと思う。

 長い急登区間だが、草花はオオヤマフスマとマイヅルソウくらい。
 ヤマツツジ・ベニバナウツギなども終わりかけだ。
 レンゲツツジが一株だけ、咲いていた。

オオヤマフスマ(大きな写真)
ベニバナウツギ(大きな写真)

 常輪寺分岐から上部には、タガソデソウがたくさん咲いていた。
 山でよく見る花ではないが、ここには多かった。
 山頂直下ではベニバナイチヤクソウがちょうど見ごろだった。

 山頂はピークでなく、尾根上の一地点だが、大岩と石祠があって、小学校の登頂記念プレートがたくさんおいてあった。
 大きなダケカンバの横から伊那の市街地が見えるのだが、下界はガスで真っ白だった。

タガソデソウ(大きな写真)
ベニバナイチヤクソウ(大きな写真)

 大休止後、常輪寺方面への道を下った。
 こちらがもとの登山道らしく、傾斜も緩やかで歩きやすい。

 下り始めてすぐにネズコ林。
 なかなかの大木もあった。

ダケカンバ(大きな写真)
ネズコ(大きな写真)

 緩やかに下っていくと、伊那高等女学校が手入れしていた林とか競馬場あとなどの看板を見る。
 競馬ができるほど広い場所はないように見えるが、実際どんな競馬だったのだろう。

 道がほぼ平坦になると二合目で、ここまで林道が上がってきている。
 スキー場へ戻るショートカットはなさそうだったので、ここから林道歩き。

 途中、道路工事をしている年配の人と会った。

「山にはいいものはあったかい?」
「なんもなかった」
「カメラ持ってるな。写真家かい?」
「いや、持って歩いてるだけ」
「暇そうでいいな」
「うん、仕事定年した」
「いいな。おれなんか後期高齢者だけど、まだ働かなきゃなんない」
「大変だねー。ところで、スキー場に戻る道はある?」
「ああ。途中で右に入ればスキー場に戻れる」
「ありがとうございます」

というような会話をして、どんどん下った。

 途中、倒木や崩れたところがあって、あまり使われていなさそうな道だったが、ほどなくもとの登山口に戻れた。