里山修験ミュージアム
− 岩殿山 −

【年月日】

2018年10月21日
【同行者】 単独
【タイム】

岩殿寺(7:32)−三社権現(8:56)−岩殿山(10:07-10:46)−岩殿寺(12:31)

【地形図】 信濃池田 明科 ルート地図

 岩殿寺の駐車場から歩き始めた。
 林道歩きが続く。
 ダートだが、さほど悪くはない。

 かなり寒いので、きのこは全く見えない。
 ダムとその下流はひどく濁っていたが、流れ込みより上流は澄んでいた。
 水流はひどく乏しい。

 林道終点から、沢沿いの登山道になる。
 やや道の細いところもあるが、踏みあとははっきりしている。

鳴神さま(大きな写真)
学文行者の墓(大きな写真)

 水流が枯れ、道が沢から離れるところに大岩があって、そこが九頭竜社。
 祠はない。
 祠がないと社でないような気もするが、雨後には水が湧いているだろう大岩そのものが九頭竜神なのである。
 神体が厳然と存在するのだから、神の依り代は不要なのである。

 ここから小尾根へ急登する。
 尾根に上がる少し手前に雷社の札の立つ大岩。
 ここは雷社であると同時に風社でもあるらしく、雷・風の神として鳴神さまともいう、とある。
 鳴神とは、雷雨の神であったのか。

 急登しばしで、焼失したという本殿あと。
 石灯籠が往時の名残をとどめる。

三社権現(大きな写真)
爺・鹿島槍(大きな写真)

 少し北に行ったところが三社権現で、投入堂になっていた。
 お宮はお祭されていないようにも見える。
 オーバーハングした岩には無数の小穴が空いていて、お宮を荘厳する。

 ここから引き返して岩殿山へ。

北葛・針ノ木・蓮華(大きな写真)
餓鬼・唐沢(大きな写真)

 開山塔を見て登降していくと天狗岩の展望地。
 ここの展望はすごく、常念岳から白馬岳がよく見えていた。
 北アルプスの稜線は軽く冠雪していた。

 しばらく山を眺めた後、さらに南へ。
 アカマツ混じりの雑木林だが、マツタケモドキが出ていた程度で、思わしいきのこはなし。
 地形図に表されない登り下りが続いて、遥拝所の分岐。

 ぐいっと急登すると再び、尾根へ。
 尾根の上には石があるので、概ね尾根を絡みながらのトラバース道である。

 しばし行ったところで、東側の展望地。
 聖山と冠着山が目立つ程度で盆地と里山が広がっていた。

常念・大天井(大きな写真)
マツタケモドキ(大きな写真)

 止め山のテープが出てきてしばらくで、分岐を急登したところが、岩殿山の山頂だった。
 展望はなし。
 ここで大休止。

ママコナ(大きな写真)
鹿島槍・五竜(大きな写真)

 帰りは、遥拝所経由の道を下った。
 尾根道と比べて、驚くほど緩く歩きやすい下りがずっと続く。

白馬三山(大きな写真)
ムキタケ(大きな写真)

 石造物を見ながら歩いていくと遥拝所。
 三社権現のあたりが望まれる。
 紅葉にはまだ早かった。

 各ポイントには説明板が建てられているのだが、何かの基壇のあとにはなんの説明もなかった。
 あれは何だったのだろう。

 地形図に「日影」とあるあたりに、廃屋。
 道路がないから、ここではちょっと暮らせない。
 鍋や釜が転がっているのは、物悲しい。

 車道に出てから岩殿寺まで、20分もかからなかった。
 遅まきながら、岩殿寺にお参り。

岩殿寺(大きな写真)
馬乗り馬頭観音(大きな写真)

 本堂の両わきに馬の像があって、ちょっと不思議な感じがした。
 と思えば、山門近くの覆屋の中に馬に乗った馬頭観音像が安置されていた。

 馬にゆかりのあるお寺なのだろう。