上信国境のヤブ尾根を行く
− 赤火岳からぶどう峠−

【年月日】

2013年11月30日
【同行者】 単独
【タイム】

堰堤前(9:06)−林道を渡る(10:06)−赤火岳(10:57-11:04)
−シャクナゲピーク(11:36-11:54)−1599三角点(13:05-13:27)−ぶどう峠(13:36)

【地形図】 信濃中島 十石峠 浜平 ルート地図

 群馬県側からではうまく周回できないので、信州側から赤火岳(北相木村・上野村境 1821.8三角点峰)周回を試みた。

シラカンバの二次林と笹ヤブ(大きな写真)
ヤブのすき間から鹿島槍(大きな写真)

 先週同様、ぶどう峠に自転車をデポして、相木川源流へ向かった。

 おそらく休業していると思われる「長者の森」というアウトドア施設を過ぎ、しばらく行くと大堰堤が見えてくる。
 下山後、自転車で坂を登るのは嫌なので、堰堤前のスペースに軽トラをとめて、林道を行く。

 木杣沢林道を分けてさらに行ったところに、沢に降りていく道があったので、入ってみたが、すぐに行き止まりになった。
 ここは強引に右岸に渡ってしまった方がよかったかもしれない。

 その先すぐに二俣となる。
 ルートは左の沢なので、左に降りていく作業道に入る。

 ここからは基本的に、沢を絡みながら登っていく。
 地形図に描かれている破線路は消え消えで、あまりあてにならない。

 顕著な支流を左右に分けると、水流がぐっと痩せて歩きやすくなる。
 いくらかペースがあがったところで、林道に出る。
 地形図に出ている林道だ。

 林道は地形図の記載より少し先まで延伸してあるらしく、道を渡ってかまわず沢を登って行くと、林道終点らしき広場に出た。
 ここですでに稜線まで、標高差にして100メートルと少しであるが、前方には、シラカンバの疎林に、厄介そうなスズタケの密ヤブが立ちふさがっていた。

甲武信三山(大きな写真)
浅間山(大きな写真)

 西側の尾根へと斜上するブル道があったので、それを少し登ったが、すぐに消えてしまう。
 シカ道をしばらく登っていくと、スズタケとアズマネザサのヤブになる。
 スズタケは通行困難だが、アズマネザサはさほどでもないので、アズマネザサのヤブを選んで登る。

 シカ道を使って小尾根の上に出てみると、ヤブも一段落するが、眼前にそびえる赤火岳へは標高差150メートルほどの急登になる。
 踏みあとのない沢の高巻きのようなところを、バテバテになって、ようやく赤火岳に登りついた。

 展望は皆無だが、とにもかくにも三角点に腰かけて小休止した。

 ここまでくればあとは尾根をたどるだけと思ったのだが、境界を示す杭が打たれた尾根を少し行ったところで、ルートミスに気がついた。
 ピークまで、南西斜面から登ってきたのだったが、西側から登ってきたと思っていたので、左方向へ続く尾根を下り始めたのだった。
 様子がおかしいので引き返すと、赤火岳の北東斜面に赤テープが巻いてあった。

 ここは、崖のように急傾斜の北東斜面を下って尾根に乗るのであるが、赤テープが点々と存在するものの、踏みあとは不鮮明で、はっきりした尾根でないため、下降にかなり気を使った。
 無事に尾根に乗れた時には、ほっとした。
 尾根の上には、比較的はっきりした踏みあとがついていた。

 この下りで再び疲労困憊したので、シャクナゲの密生した次のピークで再び小休止。
 ここはピーク上に岩もあって、いくらか展望もきく。
 快晴で、風もないのが何よりだった。

両神山(大きな写真)
肉まん

 その先、展望のきく露岩が二ヶ所出てくる。
 ルートミスした尾根からは、ヤブ越しに北アルプスが見えたのだが、このあたりからは両神山や浅間山などが望まれた。
 露岩はいずれも、西側から容易に巻くことができた。

 いつになく疲れるので、ペースをやや落としながら、小ピークを越えていく。
 1654ピークの東肩は、船坂山へ伸びる尾根との分岐である。
 ここもわかりにくいのではないかと懸念されたが、特に問題なかった。

 その後も時おり、スズタケのヤブを通過するが、このあたりの踏みあとは一般登山道と同じくらい明瞭なので、問題なし。
 1599三角点へは長い登りだが、終点のぶどう峠まであと少しのここで大休止するつもりだったので、ゆっくり登る。

 ハイカーが来る気づかいはないので、道の真ん中にある三角点で休んだ。

 ここからぶどう峠まではすぐだった。
 長者の森までのダウンヒルは快適だったが、大堰堤までの登り返しが少々きつかった。