田んぼの代かきが終わり、自分にご褒美の休暇を取って、信州に出かけた。
好展望だといわれるこの山に登るのは、初夏か晩秋と思っていたが、完全な晴予報となった。
鍬ノ峰に登るのに、この日ほどコンディションのよい日は考えられない。
餓鬼岳登山口のさらに先にある登山口に着いたのは9時過ぎと、まずまずの時間だった。
周囲は目に鮮やかな新緑。谷には多少の雪代が入って、力強い流れを見せていた。
最初は急なヒノキ林。
すぐにミズナラを中心とする雑木林に変わる。
センダイムシクイ・ジュウイチ・コルリ・ヒガラなどがさかんにさえずっており、いかにも初夏らしい。
送電鉄塔までは黒い階段がつけられていたが、その先は自然の道。
足元に、アカモノやギンリョウソウが見えるが、賑やかなのはむしろ樹の花で、ウワミズザクラやムラサキヤシオがさかんに咲いていた。
ホンシャクナゲ満開(大きな写真)
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山頂にいたキアゲハ
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急登しばしで主稜線。
背後の餓鬼岳が全容を少しずつあらわす。
ウグイスやコゲラの声が響いていた。
尾根の上では、ムラサキヤシオがいちだんと多くなる。
下部で咲いていたのより、標高の高いところの花の方が色が濃い。
レンゲツツジがちらほら咲いていたが、こちらはまだつぼみが多かった。
登りついた小ピークから少し下った鞍部には、イワカガミの群落があって、ちょうど花盛りだった。
ここにはホンシャクナゲの群落もあって、こちらも負けずによく咲いていた。
目立たない花だが、コヨウラクツツジも多かった。
シャクナゲを堪能しながらほどなく山頂。
ここの展望はすばらしいもので、常念岳から燕岳までの常念山脈と餓鬼岳から唐沢岳、烏帽子岳・不動岳・七倉岳・北葛岳・針ノ木岳・蓮華岳・鹿島槍が望まれた。
鹿島槍以北は、靄のため不鮮明だったが、快晴なら見えるはずだ。
餓鬼岳
 | サルの群(餓鬼岳登山口付近で)
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キアゲハが遊ぶ山頂でしばし休み、ゆるゆると下山にかかる。
立派な山なのに、下りは1時間少々だった。
その後北信方面に向かおうと自動車を走らせたら、餓鬼岳登山口付近でサルの集団に遭遇した。
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