初秋の美ヶ原
- 茶臼山から王ヶ頭 -

【年月日】

2007年8月16日
【同行者】 Uさん
【タイム】

三城(6:33)−1775メートルピーク(7:33-7:73)−茶臼山(8:42-8:47)
−塩クレ場(10:00)−王ヶ頭(10:30-11:30)−三城(13:20)

【地形図】 和田、山辺 ルート地図

 先日の霧ヶ峰がことのほか面白かったので、今日は美ヶ原。

 ビーナスラインの駐車場から人工物だらけの山頂まで車道を歩くだけではバカらしいので、いささか工夫して、三城から茶臼山に登り、王ヶ頭から急降下して三城に戻るという周回コースにした。

茶臼山のコウリンカ
オヤマリンドウ

 扉峠からよもぎこば林道を下っていくと三城。
 広い駐車場に自動車をとめて、今来た林道を登り返す。

 地形図を見ると、林道から1775メートルのピークに至る道があるはずなのだが、それらしき登山口は見あたらなかった。
 やむなく尾根筋にあたるところから山にとりつき、ヤブこぎ開始。

 カラマツの植林地だが、けもの道が縦横に走っており、それを使えば、さほど歩きにくくはない。
 とはいえ、地形図の破線路は全く存在しないのだった。

 尾根の上に岩場が出てきたので、尾根の南をトラバース。
 けもの道はここにもずっと続いていた。
 クルマバナ、キオン、ミネウスユキソウ、ウツボグサなどが足元に咲いていた。

 岩場が切れたところから急登すると1775メートルのピークで、「県民の森」からの登山道が見つかった。
 地形図の道は廃道になり、新しい道は「県民の森」から登ってくるようになったのだろう。

 登山道は、尾根の上をゆるく登下降する。
 左手はるかに、王ヶ頭のアンテナ群が見えていた。

 ハクサンフウロ、シモバシラ、アキノキリンソウ、ソバナなどの花の咲く、単調ながら静かな道だ。
 電波反射板を見ると、小さな露岩帯になり、コキンレイカ、アキノキリンソウ、オトギリソウ、コウリンカなどが咲いていた。

 その先、廃屋になった山小屋や広小場キャンプ場への分岐を過ぎると、茶臼山に着いた。
 ここでひといき入れ、塩クレ場方面に向かう。

牧場を行く
ヒメアカタテハ(大きな写真)

 アキノキリンソウ、ハクサンフウロ、チダケサシ、オヤマリンドウ、ホタルブクロなどを見ながらしばらくで牧場。
 ここは牛糞を避けながら歩かねばならない。
 ハクサンフウロはすこぶる多くマツムシソウ、イブキトラノオ、ヤマハハコ、コバノギボウシなども咲いている。

 ジャノメチョウがひらひら飛んでいたので、撮影しようとしたが、ひらひら飛ぶばかりでなかなか止まろうとしない。
 それでも、何頭かの写真をとることができた。
 速く飛ぶので撮れそうにないヒメアカタテハが撮れたのは、ラッキーだった。

 いったん百曲方面へ下りそうになって引き返し、牛がたむろする塩クレ場へ。
 このあたりには、観光客も多い。

ジャノメチョウ(大きな写真)
ハクサンフウロが多い

 王ヶ頭へは、バスの通る車道を行く。
 かなり退屈だが、30分の歩きで王ヶ頭ホテル前。

ツバマツオウジが出ていた(大きな写真)
飛んでいるキアゲハ

 建物前のベンチで大休止。
 気分がいいのでビールでもと思ったが、1本700円と高いので断念。
 ベンチにツバマツオウジが出ていた。

 帰りはダテ河原コース。
 下ろうとすると、ホテルの裏でさえずるホオアカがいたので撮影してみたが、手持ちの200ミリ(換算400ミリ)ではちょっときつい。

マツムシソウも多い
ホオアカ

 ここは、この日のコースで最も花数の多いお花畑だった。
 ウツボグサ、ミネウスユキソウ、クサボタン、カワラナデシコ、キリンソウ、ネバリノギラン、キオン、ウメバチソウ、オオバギボウシ、ハクサンフウロ、コキンレイカ、ムラサキタカネアオヤギソウ、イワシャジン、シラネアザミ、オヤマリンドウ、ホタルサイコ、クルマバナ、トモエシオガマなど。

 下部にはヨツバヒヨドリの群落があって、アサギマダラの群舞も見ることができた。

ホタルサイコ
クルマバナ

 ここでも廃屋と化した山小屋を見るとしばらくで林道。
 ここでしばらくサルナシを摘み、再びカラマツ林に入ると、シデシャジンが咲いていた。
 ハナイグチも出ていたが、早くもだめになっていた。

ヨツバヒヨドリとアサギマダラ
シデシャジン